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変遷

太陽の光が十字に輝き
緑の奥で
雨の終わりを届けにくる。
おぼろげな時の流れのなか
忘れ去りし日々を
置き去りにして
厚い雲が遠のき、
煙のように流れる雲間に
蒼がさす。
黄金の黄昏はきまぐれに過ぎて
薄明りのなか、
ひそんでいた白亜の街並みが
薄紅に染まる。
枝にとどまる水玉キラリ
ぽつりと落ちる涙ひとしずく
クチナシの花が受けとめた。
移ろう夢も恋も
あらがうすべを知らぬまに。











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