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父親が亡くなり、大学生の私が猫を飼った

一年前、病で父が亡くなった
この一年間、悲しさと悔しさと寂しさばかりで辛かった
正直、辛かったっていう一言だけじゃ足りないくらいだ

私は父が大好きだったし、父も私のことを好きだったと思う。
いつも名前を呼んでくれて、可愛がってくれて幸せな日々だった
だいすきだったなーーー本当に

この一年で「人が死ぬ」っていうことを知った。
死ぬ瞬間だって,周りの人にはいる父親が私にはいない、この寂しさだって,当たり前に父がいると話を振ってくることだって,
苦しくて苦しくてたまらなかった。
(人の顔色を気にしちゃう人なので、聞かれたらまだ父が存在しているように話しちゃって。人に頼れないのは私の悪い癖)
私もなんでも当たり前に話してはいけないことを学んだ。

人が死ぬって、存在がいなくなるだけじゃなくて
周りの人間関係までも変わってくる
良い意味でも、悪い意味でも。
良い例は、友人や仕事が大好きだった父は若くして亡くなったが、一年経った今でも父の友人や仕事仲間が私たち家族のことを心配してくれて、定期的に連絡をくれる。優しい。私もそんな優しい人になりたい。
母ともお互い支え合うようになった。
悪い例は、あまり言いたくないが親戚関係がゴタゴタになってしまった。大好きだった人も、今では話せないし、会ってすらいない。
あんなに会っていたのに、たくさんの時間を一緒に過ごしたのに、こんな一瞬で終わってしまうのかと思う。
悔しいよな。私は親戚の中でも末っ子なので、みんなは私より年上である。
年上なのに、大人じゃない。
たしかに大人だって、みんな人間なんだから一人ひとりの考えがある。それはわかる。
でもちがう、言葉に表すのは苦手だから難しいけど
なんで私より人生を長く生きているのに
そんなに心が狭いのか
大きな視野で見れないのか
悲しくなった。
期待ばっかしてた自分もいた。

だけど先日、運命の出会いをした。
高校生の時に一目惚れしたラグドールという猫をお迎えする。
やっと夢が叶う。
ずっと飼いたかったが、父親が喘息持ちだったのでグッと堪えて我慢していた

私は高校生から趣味と言ってもいいほど、ペットショップで猫を見るのが好きだった。
運命の子がいたら、いつかはお迎えをしようと決めていた。
たくさんの猫ちゃんを見すぎてしまったので、運命なんてあるのか?と思いながら一周忌の次の日にペットショップに向かった。

先日までいたラグドールの子猫がいなくなっていた。
その子猫を抱っこさせてもらっていたのだが、臆病でビビリでとてもお顔が整った男の子だった。
自分の中でお気に入りだったのにいなくて、すごく悲しかった。

店員さんに「前までいたラグちゃんいなくなっちゃったんですか?」と聞くと
環境の変化で体調を崩しちゃったとのこと、、、
早く元気になってほしい

しかし、店員さんに
「明日新しいラグドールの子猫が来ますよ」
と教えてくれた
楽しみで寝つきが悪かった

次の日。
用事があったので、ペットショップにHPを何回も開き直して、新しく入ったラグドールの子猫を見た。

一目惚れと言っていいのだろうか。
運命を感じた。怖いくらい

いままでで一番好きなお顔で、カラーもとても好みだった。
すぐ会いに行った。
行く途中でさえ、ドキドキした。緊張もした。

いざ、子猫を目の前にした時ビビッときた
でもすぐ決断ができなかった。
この子が私の元に来て幸せになるのか
私はまだ20代で結婚もしていない
今後の将来がどうなるかが全く見えてないのに良いのか
何もかも自信がなかった

海を見に行って、一旦考え直したりもした
ようやく自分の中で決断ができて2日後ペットショップに会いに行った

ペットショップに入る前、アゲハ蝶がいた
これは飼っていいということだと思った

しかしペットショップを覗くと
ラグドールの子猫がいない…トイレも全て無い…
喪失感がすごかった。
後悔した。何故あの時に即決をしなかったのかと

だけど、お掃除の時間で裏に居ただけだった。
安心した。嬉しかった。
そこですぐ家族に迎えます!と決めた。

猫を飼う不安は、全く無くて
世界一幸せにしたいし、するし、長生きしてほしいし、ずっと一緒にいたい。
一番に可愛がるんだから!

父が亡くなり、寂しさしかなかった。
この寂しさを埋めることはできなかった。
でも、このラグドールちゃんのおかげで、また新しい人生を歩むことができる気がする。
猫のために生きる

父が亡くなったことは非常に残念だし、病気だったのも未だに許せない
だけど、このラグドールの子猫に出逢えた
父に感謝をする
今までたくさんの愛情で育ててくれてありがとう。
次は私が猫ちゃんに愛情を注ぐ番です。
空から私たちのことを見ててね

p.s.
先日、ペットショップの店員さんに
「このラグドールちゃん、良い家族にお迎えしてもらったよね〜って店員同士で話すんですよ〜」
って言われた
この上ない嬉しさだった

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