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ハーフエルフは愛が欲しい(第六話)

アイの忙しい日常が始まった。
仕事をこなすのは難しい、どうしても居残ってしまう。
だが周りも同じ様だ。
一人でないのがせめてもの救いだ。
アイは頑張った。
そんなある日、フェリックスが一枚の紙を落とした。
公国語で書かれている。

アイ
『落ちましたよ。公国語の意味も分かる必要あるなんて大変ですね。』
フェリックス
『ん?読めるのかい?』
アイ
『はい、住んでた所が近くだったので話す事も出来ます。』
フェリックス
『なんてこった!ギルフォード様に急いで知らせないと!』
アイ
『えっ。』
フェリックス
『着いてきて一番上の階に行くよ。』

アイは不安になりながら着いて行った。階段を上り奥に進むと壺が飾られていた。
高そうな置物があるな〜と、ちらっと見た。
フェリックスは緊張した声でノックし返事を待ってから失礼しますと入った。

ギルフォード
『どうした。』
フェリックス
『公国語を話せる者をお連れしました。部屋に入れてよろしいでしょうか?』
ギルフォード
『入りなさい。』

アイは失礼しますと言い部屋に入った。
ギルフォードはあの時の、、、と驚いた。

ギルフォード
『二人にしてくれ。』
フェリックス
『はっ!かしこまりました。ごゆっくり。』

フェリックスは退出した。
ギルフォード
『まどろっこしいのは嫌いだ。君のお父さんの名前を聞かせて欲しいのだが?』

アイは観念して言った。
『バン=クリスリードです。おじいさま。』

ギルフォード
『そうか、、親はどうした?』
アイ
『魔物に襲われ散り散りに、、、』
ギルフォード
『何!?バン、息子は無事なのか??』
アイ
『分かりません。しかし手紙を預かってました、』
ギルフォード
『貸しなさい。』

ギルフォードは読み終わると言った。
『まったく、もっと早くに帰ってくればいいものを、とっくの昔に許しておるわ。バカ息子め。』

ギルフォードはアイに向かって言った。
『アイよ、君はまだ若い教育を受けるべきだ。ましては我がクリスリード家の一員であるならば。』

アイは嬉しくなった。祖父はアイのことを孫と認めてくれたのである。
じーんと感動していると、何やら外が騒がしい。

ギルフォード
『何事だ!』

何やら声が聞こえる
バン
『Myエンジェ〜〜ル!どこにいるんだい〜返事をおくれ〜お父さんが帰って来たよ〜』
アイ
『あっ、お父さんだ。』

ギルフォードは息子の印象が変わり過ぎていて呆然とした。

続く

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