そんな終わり、そんな始まり2 R-18(pixiv_2015年9月14日投稿)
「…あの、」
「んー?」
誰も居ない広い道路沿いをふらふらと前を歩く背中に声を掛けてみる。
交際を了承しては貰ったが、聞いていないことがいくつもあってをれを一つずつ消そうと実行に移す。
「名前、教えてもらってもいいですか」
「…」
足を止めて振り返る顔は少しめんどくさそうに見えたが、怯んではいけないと自分自身を奮い立たせて少し近くに歩み寄る。
「…せめて、あの…、ちゃんと名前、呼ばせて下さい」
「…」
「俺は、あの、」とポケットから名刺を取り出し、両手で差し出して来る。
その