寝起きと朝とコーヒー
朝が好きだ。
とくに冬の朝が。
布団から覗く肩が寒い。
肩とマットレスの間に布団を挟んで、ミノムシみたいに包まる。
そこから手だけを出して、寝起きの頭でスマホを操作する。
気になる動画を見つけて再生。
記憶の表層を掠めてはどこか消えていく。
至福の時間だ。
暗かった窓が少しずつ白を帯びていく。
時間がきた。布団から出る。
お湯を沸かしている間に歯を磨き、豆を挽く。
マグカップに牛乳を少し入れ、電子レンジへ。
フィルターをセットしてお湯だけ通し、挽いた豆を入れる。
お湯を注ぐ。
コーヒーが香る。
この香りをずっと嗅いでいたい。
そう毎日思う。
朝食はシリアル。あとコーヒー。
読みかけの本を手にとり、窓の光を頼りにして読む。
そうだ、洗濯をしなければ。
でももう少しだけゆっくりしよう。
このコーヒーを飲み終えるまでは。
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