新幹線のお姉さんの頃の話~後編~
やほー!! お待たせいたしました。
重い腰がどっこいしょ、やっと後編を書く気になりました…
何を隠そうこれから書く内容は私の一番ブラックな過去で、書くことにかなりエネルギーを使うんです。だからこそ春に新生活をスタートされる皆さんの心が軽くなるかな(私の話がヘビー過ぎて)と思い書き始めたのですが、もう、、、夏、、、??
本末転倒!!って感じですね、へへ、すみません。
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前編でも書いた通り、高校卒業後初めて大勢の女上司に囲まれて働き始めた私がとても苦手だったこと、それは先輩との付き合いです。
当時、馬鹿真面目な私はマニュアルを読みこみ、売上を上げることだけを考えて毎日働いていました。
会話を広げたりもせず、面白い話もできず、ただ一人で真面目に社販で買った商品を食べて、先輩の後にシャワーを浴びて寝て、という日々…
超かわいくないっっっっっっっっ!!!!!!!!!
先輩からすると取っ付きにくいし、愛想のない後輩でした。
そんな時、前編にも書いた車両異常を見つけ表彰され、賞状が貼られたりしてとても目立ってしまう私。もうね、それはそれはいじめられました。
そのいじめが結構陰湿で、ざっくり紹介すると
・当たり前に無視
・通りすがりに悪口をぼやかれる
・休憩中に10人程の上司に囲まれ、悪口を言われる
・みんなで手伝う作業を私だけ手伝ってもらえない
・同じ班での行動のはずが私抜きでご飯食べてる
・勤務後に嫌がらせ指導1時間(これ嫌だったなぁ) etc…
と、まあ色々嫌なことされました!
一番の悪者はチームリーダーで、チームリーダーから嫌われてたのでチームから仲間外れにされたり、売上はいいのに謎の指導を受けたりしていました。リーダーより売り上げあったのになぁ。
そうしていじめられすぎた私の心は死んでいき、次第にこんな症状が出るようになりました。
・チームリーダーとすれ違うと呼吸ができない
・同じチームでの勤務があるとご飯が食べられない
・出勤前とても憂鬱になる
ですが段々慣れてまいりましてこんなのは当たり前になった頃、遂に因縁のチームリーダーと2人で勤務する日がやってきました。
(のぞみとひかりはパーサーが3人乗務しますが、さくらとみずほは2人しか乗務しないため、2人きりの勤務があります。この日は行きがのぞみ乗務・帰りがさくらというコースでした。)
一番いじめてくる人と一泊二日同じ空間なんて嫌だなぁ。と前々から意識していたからか、うまく仕事もできず車内で号泣。
こんなことで泣いていては、こんなことで売り上げを落としてしまっては、こんなことで負けていてはいけないのに、、、
車内では吐き気がすごいものの、前日から何も食べていないため吐けず、列車内では休憩をさせてもらい、勤務終了後、管理職の上司にありのままを伝えました。
ちか「Yさん(チームリーダーのこと)が苦手で、前日の朝からご飯が食べられず、気分不良になりうまく働けませんでした、すみません。」
上司「ご飯を食べていないは良くないね。明日は特別にお休みにするのでしっかり体調を戻して、翌日から仕事に戻ってください。」
と、正直に話したおかげで翌日は休みとなりましたが翌日は高熱が出て、病院へ行き点滴を打ってもらい、また職場へ連絡。
熱が出てしまった私の頭の中は
「まともに働けないなんて私はゴミだなあ」「出勤できないなんて成績落ちちゃうなぁ、今月いい調子だったのに…」「会社からの評価が下がっちゃうな」「こんなことなら死にたいなあ」
今になれば、欠勤ごときで死ぬなんててんでおかしい話じゃん私馬鹿??と(アスカなら「あんたバカァ???」って言ってくれそう)思えますが、その時の私は望んだ職に就けて、絶対に辞めたくない会社で、これからもっと頑張って成績を伸ばして出世したいのに、評価の下がるようなことを2日連続でしてしまったことがとても悔しくて仕方ありませんでした。
本当に仕事の事しか頭にないため「仕事が出来ないくらいなら死んだほうがいい」「仕事が出来ない私に価値は無い」という思考にまで墜ちていました。やばいやばい。
また、当時はそれが当然の思考で、疑問など何一つ感じず、たった一日欠勤してしまった私はどうしようもない人間だと思いつめ死にたくなり、自殺を試みるのです。
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(ここから先は読むと気分が落ちてしまう可能性があります。気を付けて読んでください。寝る前はよくないかもしれないです。自己責任でよろしくお願いします。)
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死にたくなってもやっぱり私は仕事が大好きで、新幹線の見える公園までお散歩をして、死ぬ方法を検索していました。
悪影響になるといけないのでどの薬かは言いませんが、効能の強い市販薬を致死量買い集めることにして、いわゆるオーバードーズ(薬物中毒)で死のうと決めました。
死のうとしている時の思考は割とすっきりとしていて、淡々と死に向かって準備を進めていきます。
私は薬局を5店舗ほど買い回り、致死量の薬を買い集めることに成功しました。先ほどの公園に戻り薬を飲みます。
しかし、、、
致死量はそう簡単に飲めんっっっっ!!!!!
飲めないです、多いです。本当に気持ち悪くなる(そりゃそうじゃ)
全部は飲めませんでしたが 8,9割飲んだんだったかな、結構頑張りました、それくらい死にたかったのでしょう。
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全量飲めなかったとはいえ薬をがぶ飲みした私は気分が悪くなり、助けを求めて歩き始めます。この頃には薬が効き始め、目が回り段々とまっすぐ歩くことが困難になってきました。
歩道のない線路沿いの細い道をふらふらと、大幅に道路にはみ出しながら歩いていました。傍から見たら泥酔したやばいやつだな~と、そんな風に見られていたのかなと思います。
そこで急に「轢かれて汚くなって死ぬのは嫌だ!痛いのも嫌!!」と思った私は高架下に倒れこみます。意識が遠のく中で微かに 誰か助けてほしいな… と思い、自分で救急車を呼びました。
救急車の手配をしながら意識が飛びそうな私は住所を正確に伝えることができず、「○○町の新幹線の高架下…」と曖昧に居場所を答えると意識がなくなりました。
それから20分ほど経って救急車が到着しました。近くにいたおじさんが側にいて見守ってくれていたそうです。通報もしてくれたのかな?あまり覚えていません。
お礼も言えなかったけど、ありがとうねおじさん。
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目が覚めるとそこは病院で、かっさかさの唇と、随分寝ていたんだろうなと分かるくらい鈍くなった体の感覚、何してたんだっけ?と思考停止した脳みそで、ただベッドに横たわっていました。
しばらくすると姉が来ました。姉はずいぶん呆れた顔をしています。
気まずい沈黙の後、
「死ぬくらいなら働かなくていい、あんたが生きてることのほうがよっぽど大事。」
ベッドの脇で泣きながら心配した、と何度も言う姉の姿を見て、その時初めて悪いことをしたんだなあ、と理解しました。
なんだか申し訳ないなあ、お姉ちゃん泣かせるなんて。とかぼーっと考えていたら夜ご飯が運ばれてきました。メニューは冷やし中華。
あまり開かない口と切れた唇によく染みる酢。いてぇ。
もったいない精神が働いてちびちび食べ進めますが、見兼ねた姉が「さすがに一食目に冷やし中華はないわぁ。交換してもらうわ。」と呟き、ナースセンターへ立ち上がった姿を見送りながら「確かに、死ぬくらいなら仕事辞めたらよかったのか。」とやっと目が覚めました。
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入院先の先生に精神科をお勧めされ、診察していただいたところ
「あなたの人生ドラマみたいね、そりゃしんどいね。」
「あなたよく頑張ったわね、一旦お仕事は休職、その後辞めましょう。」
とのことでJRを退職いたしました。
その期間半年。
いや、ドラマありすぎ。もはやドラマ。
こうして私は無職となり、数か月放心状態で、植物のように起きてご飯を食べて夜には寝て、という迷惑ニート太郎になりました。
支えてくれたお姉ちゃん、本当にありがとう。
なぜか今も療養中の記憶がなくて、家で何を考えて過ごしていたのか全く記憶がありません。明るいカーテンを眺めていた記憶しかないなぁ。
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これがちょうど6年前の話です。
前後編に分かれてこんなに長々と書いて伝えたかったことは
仕事を辞めても
"生きてるだけで偉い!!!"
ということです。
一旦死んだ私が言うんだから本当です。
この世の皆さん、全員が生きてて偉い。
仕事なんぞ辞めたっちゃ死ぬわけでなし、生きとりゃ大儲け!
忙しない世の中を必死に掻き分けて、頑張って日々を生きていて、偉いです。
とりあえず死にたくなったら私に話してみてください。
死にかけた人間は、死にてぇ人間の気持ちが良く分かります。
あと、伝えておく必要があること。
オーバードーズはお勧めしません。実は搬送がもう少し遅かったら後遺症が残るレベルで薬が回っていたらしい。一生おむつ生活になる可能性だってあったらしい。これを見てマネなんて絶対にしないでください。私は奇跡的に健全な体で帰ってこれただけです。もしあの時車の前に飛び出してたらぐっちゃぐちゃに轢かれてたかもしれないしね。本当にダメだよ。
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人にはたまに、暗闇に吞まれそうな辛い夜があるやん。
みんなそれぞれ悩みとか辛いこと抱えとって生きるのしんどいこともあるやん。死にてぇってなるやん。
夜は多分寝とるけどさ (なんなん) 話聞けるときには聞きます。
限界を迎える前に誰かに話すことはとても大切だと身をもって感じたから。
未だに私も人を頼るってうまくできないけどさ、会ったことない人なら話しやすいとかさ、そんなんあるなら全然話しかけてね。
誰かの死にたいを救えたら嬉しいです。
私がいっぱいいっぱいで溢れそうな日もあるけどね!その時は助けてね!!!!!!
生きてるだけで偉い我々、力合わせて生きていこうね!!!!!!!!
今日も呼吸して偉い!!!
お疲れさまでした!!!!!
また明日も頑張って生きようね!!!!!!!!!!!!!!!
ちか
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