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新社会人へ「失敗ノスゝメ」

新年度が始まりました。
新社会人のみなさま、おめでとうございます。
さあ社会人デビューだ!俺の才能を開放してやるぜ!
と胸を弾ませている人も
いよいよ社会人か~、自分大丈夫かな。
と不安を抱えている人も
新生活が楽しい、充実したものになりますように。

どちらのタイプであっても、
ちょっと恐れてしまうのは
「失敗すること」かもしれません。
間違える、ミスをする、指示されたことが全うできない。
「ああ失敗したんだ」と思うと、落ち込みますね。
こんな筈じゃなかったのに。一生懸命やったのに。
自分の未熟さ、至らなさを突き付けられるのは、嫌なものです。

でも、
もうダメだ、自分は役立たずだ
と思う必要はありません。
新人が失敗するのは当たり前ですし
逆に、どんなに長く働いていたって、失敗することはあります。

私は、20年以上一つの職場で働いていますが
つい先日、大きなミスをやらかしました。
組織の公式な書類として作成し、内外へ配布したものに
初歩的な間違いがあったのです。
よく見ないと判りませんが、よく見れば一目瞭然なミスです。
(誤植とかいうレベルではなく、内容そのものの間違いです)

この業務に携わるようになって3年目です。
年に一度しかしない業務なので、3回目と言えばそうなのですが
社歴20年超で3回目でこんなことする?というような
資料の内容を理解していないことが露呈するような
とても恥ずかしいミスでした。

沈む気持ちに鞭打って経緯を確認し、上司に報告しました。
上司は、冷静に対応を指示した後、
次にどう防ぐか一緒に考えよう、と言ってくれました。

私がよほど暗い顔をしていたのでしょう、
その時に一緒に言われたのが
「失敗を自分の責任として捉えてくれるだけで
8割は解決していると思うから、安心している」
という言葉でした。

失敗は必ず起きます。
どんなに優秀な人ばかりの組織でも、
ヒューマンエラーを0%にすることは不可能です。
問題は、それに対してどう動くか、です。

発注ミスでクライアントを怒らせてしまった、というような
直接取り返せる可能性のある失敗なら、すぐに対応する。
直接は取り返せない失敗なら、再発防止策を考え、実行する。
それが失敗の「解決」です。

そのためには、失敗を失敗として認識することが必要です。

言われたとおりにやっただけだし。
タイミングが合わなかった、ついてなかった。
急に怒り出した相手が悪い。
これでは、解決のアクションにはつながりません。
指示が悪かったとか、相手に非があるとかはいったん脇に置いて
これは失敗だった。責任の一端は自分にある。
そう認識して初めて、解決に進むことができます。

ですから、失敗しないことではなく
それは避けられないものとして
(もちろんできるだけ避けたいので、その努力は最大限しますが)
失敗したときにどう考えるか、どう動くか
の方が大事です。
それが社会人の責任と言えるかもしれません。

しかも、新人の間は
失敗してあたりまえ
と思ってもらえる、すごい特権があります。
フォローだってしてもらえます。
たくさん失敗して、失敗を失敗と認識して
対応のしかた、責任の取り方を学んでいく
のも新人の大切な学びですから
失敗を恐れず、仕事を楽しんでもらえたらいいなと思います。