認知症について (中核症状)

今は認知症と言いますが、昔は痴呆症と言いました。言い方を悪くするとボケた人です。

今回から認知症についてのお話。
長くなるので何回かに分けてお話していきます。


認知症と一言で表しますが認知症にも種類があります。

1.アルツハイマー型認知症
2.血管性認知症
3.レビー小体型認知症
4.前頭側頭型認知症

上記の認知症を4大認知症と言います。


認知症の症状の中には、徘徊(はいかい)、妄想(もうそう)、攻撃的行為、不潔行為などがあり、かつては『問題行動』もしくは、『行動障害』と呼ばれていましたが、最近では『認知症の行動・心理症状[BPSD]』と呼ぶようになっています。
BPSDには、徘徊や攻撃的行為のように行動に現れる『行動症状』と、幻覚や妄想のように、話の中で明らかとなる『心理症状』とに分類されています。
BPSDは、認知機能の障害が原因で起こる症状であり、認知症の中核症状よりも介護者に負担を与える症状と言われています。

中核症状とは、脳の細胞が壊れることによって、その細胞が担っていた機能が失われたために生じる症状で、記憶障害、見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能の低下などの直接起こる症状を言います。

中核症状とは

■記憶障害
記名力、記憶保持、想起力が低下する。
新しいことが覚えられない。
同じことを言ったり聞いたりする。
しまい忘れや置き忘れが目立つ。
長期記憶は保たれていることが多い。

■見当識障害
記憶障害、理解力と判断力の低下。
時間・場所・人物の見当がつけられなくなる。
日時や季節などの時間的なことについての認識(時間に対する見当識)
今いる場所はどこであるかの認識(場所に対する見当識)
目の前にいる人物は誰であるかの認識(人物に関する見当識)

■失語
聴覚障害や構音障害がないのに、言語の理解と表現が障害される場合がある。
言葉のやりとりが出来ない。
ものの名前がわからなくなる。
相手の話が理解できない。
文字を読んだり、書いたりすることが出来ない。

■失行
手足の知覚、運動機能は保たれているのに、一定の目的・行為を正しく行うことが出来ない状態。
日常的に使っているものが正しく使えない。
歯ブラシの持ち方や歯磨きの手順を間違える。
手先を使った細かい行為が出来なくなる。
衣服を正しく着ることが出来ない。

■失認
対象を認識出来ない障害。
ものの形や色がわからない。
親しい人を認知出来ない。
時計の針が分からず時刻を判定出来ない。
日常使っているものを触っても、それが何かわからない。
空間における物の位置や、物と物との位置関係がわからない。

■実行機能障害
計画を立てたり、順序立てたり、物事を具体的に進めていく能力が損なわれる。
料理の手順がわからなくなる。
家電や自動販売機なとが使えなくなる。

■判断の障害
日常生活や職業に関連した問題を手順よく計画的に処理できない。
気候にあった服が着られない。
筋道を立てた思考が出来なくなる。
物事の適切な判断が出来なくなり、混乱する。


今回は中核症状についての説明となってしまいました。
次回はアルツハイマー型認知症についてお話したいと思います。










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