KYT パート3

前回の指差し呼称どうでしたか?実践出来ましたか?今回はKYTを実施した際の注意点について説明します。

KYT実施のポイント

KYTと言ってもいくつか種類があります。今回はイラストを使用したイラストKYTについて説明します。

イラストKYTとは、患者さんの状況を示したイラストを用い、その状況に潜む危険性を予知し、その対応策を参加者で検討していく手法の一つです。イラストは食事の風景、入浴の風景、リハビリ中の風景など様々あります。

KYT4ラウンド法

KYTは基本4ラウンドで行われます。

第1ラウンド
状況把握[どんな危険性があるか?]
状況の中に潜む危険要因(見えるもの、まだ見えないもの)を発見し、その要因の引き起こす現象を想定します。『〇〇なので(要因)、〇〇して(行動)、〇〇になる(現象)』という危険ストーリーに当てはめて発言します。

第2ラウンド
本質追求[危険のポイントはこれだ]
発見した危険要因のうち、これが重要だと思われる危険を把握して、重要項目に〇印、最重要項目に◎印を付け、絞り込みます。

第3ラウンド
対策樹立[あなたならどうする?]
◎印を付けた危険要因を解決するにはどうすれば良いのか考え、具体的な対策を立てます。

第4ラウンド
目標設定[私達はこうする]
対策のうち重点実施項目を絞り込んで◎印を付け、それを実践するための重点実施目標を設定し、指差し呼称で締めくくります。


組織の環境や状況はそれぞれ異なるため、KYT中でどのようなリスクが挙げられ、それに対してどのような対策を立てるかは、組織ごとに違ってくると思います。KYTの答えは一つではありません。従って、結論を誘導したり、発言を評価したり、否定したりすることはタブーとなります。
また、最終的には全員で一致した対策を立てることになるので、意見の結合を図るためにも、トレーニングの内容はしっかりと記録することも大切です。


数日に分けて説明しましたがどうでしたか?
トレーニングを積んで危険を未然に防げるようになりましょう。




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