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小声の日記(04/01〜04/07) 試されるドリップバッグ

04/01
日記書くの忘れてた。大体1日の中でちまちま書いているのだけど、今日は振り返り的な感じで。 在庫販売分の豆を発送した。発送分の豆の検品ついでに、検証用のドリップバッグも仕込んだ。こういうときにやらないと、作らなくなってしまうのは悪いところ。

ドリップバッグ5個をチャック付きの袋1つにまとめていれる、という売り方をしたくてサンプルをつくった。それを妻に見せたら「これはとてもいい」とご満悦だった。ご満悦な妻を見て自分もご満悦だった。えっへん、という言葉がぴったり似合うさまだった。

1日中部屋が乾燥していた。湿度29%なんて初めて見たかもしれない。洗濯機を回してどうにか湿度を確保する。

04/02
無印週間で注文した商品を受け取りに、散歩も兼ねて一番近い無印良品へ歩いて赴く。給水所でおじさんが水を入れていて、大声で叫んでいて驚いた。様子を見たらワイヤレスイヤホンで誰かと電話をしているようだった。イヤホンで通話する人、端から見るとでかい独り言をしているように見える。

先週からずっと背中の痛みが気になっていて、筋肉痛かと思ったけれど押しても痛くなく、一向に治まらないので先日調べてみたら位置的に膵臓と出てぎょっとした。 どうかな、気のせいかな、自然治癒しないかな、と淡い期待を持ちつつ、病院に電話しようかずっと迷っている。安静にしていたら痛くなくて、でも特定の動きを取ると痛みはあるし、数週間改善もしない。でも、、、と、どうにかしてなかったことにしたくなる。良からぬことが起きるかもしれない現実と対峙できない、したくない。

どうにか安心したくてアスクドクターズで質問をしてみるも、「症状があるなら早期に診てもらったほうがいいです」という回答で、同じことをずっと迷っていても精神衛生上的にもよろしくないなと、諦めて明日電話してしまうことにした。何もなければそれでいいのだ。心配性のくせに回答を先延ばしにしようとしている自分が可笑しかった。

04/03
雨。映画を見に行こうと決めていたので仕事を11時で切り上げる。 オッペンハイマーとデッドデッドデーモンズデデデデストラクション、どっちにしようか迷っていたが上映時間的にも後者がいい、となった。おもしろかった。

映画終わり、診察予約の受付窓口が14:00〜16:00の間だけで、映画が終わったのが16時前で、焦って電話をする。「先生、外来は火曜日しかいないのですぐに回答できないかもしれないですが、見かけたら捕まえて確認しますね」と言われた。捕まえる、という表現がなんかよかった。 すぐ折り返しがきて、診察の予約ができた。先生、捕まったんだな、と思った。診てもらうまでの間はもう不安を捨てて、記録に徹することにした。

その後喫茶店で珈琲を飲みながら小休止。話している内容がすべて丸聞こえのグループと、話している内容がさっぱりわからない声量で会話を楽しむ二人組、という対称的な先客が印象に残った。

04/04
ネルドリップを再開すべく、新しいネルフィルターを珈琲の出がらしと煮る。今回、初めて珈琲抽出専用ネルというものと買ってみたので楽しみにしていた。ぐつぐつ煮込むと、ぱきっとしていた生地がくったり柔らかくなって、ネル枠に馴染む感じがして、よかった。味の染みたおでんの大根のような柔らかさ。

午後、花粉症の薬をもらいにかかりつけ医へ。オンラインで順番待ちができるのだけど、そろそろかなと出向いたらものの数分で自分の番が過ぎていた。タイミングを掴むのが難しい。

04/05
仕事量少なく、平穏。ふと、このままでいいのか、という悩みが浮かぶ。この環境で需要があるのはありがたいことだが、果たして他社で自分は通用するのだろうか。

30歳以降、身につけたものを活かしながら好きなことをするために、それまでにはある程度同職種のスキルを身に着けようと思いながら働いてきた。今のところ狙い通りの人生だと思う。だが、いざその場に立ったときに湧き出る悩みを、当時は想像できなかった。当たり前なのだけども。
先を見据えているつもりでも、現場の目線は、当時の自分にとっては想像の範疇でしか考えられない。そうなると、目標を立てるだとか、将来から逆算して行動するといったことが、特段幸福につながっているわけではないのだなと思った。今、後ろめたさのない生き方をできているか、という問いのほうを大切に考えるべきなのかもしれない。しらんけど。

04/06
穏やかな朝だったので、今のうちにと前月の売上や経費の入力を済ませる。今年になってから、今のところ順調に対応できていて自分でも驚く。

その流れでドリップバッグの原価計算をしつつ、価格をどうするか試算。850円。ドリップバッグについては種類にかかわらず同一価格で売る。最初は同じ種類の豆を5個入りにするが、そのうちバラ売りもしたい。そうなると、同一価格の方が買いやすいし、こちらとしても管理が楽そうな気がする。バラ売りの場合は外袋が別途必要になるので1個200円。これは妥当なのか。もう少し寝かせることにする。

午後、録画した「すずめの戸締まり」を観る。よかった。どれだけ目を背けても、人生は続いていくのだという避けようのない事実を突きつけられながら、傷を負ったその先を見せてくれるような映画だった。救われるための映画なのだと思った。涙が出た。

04/07
休日二日目。実家からお米が届く。5kg送ると言われ、届いたのは9.1kgだった。義両親におすそ分けすることにした。

妻が午後から仕事に行くので、そのタイミングに合わせて買い物にいく。スーパーまでの道すがら、桜が満開で、花見をする家族や写真を撮る親子や、「きれいやわ〜、はあ、きれいやわ〜」と言い続ける人やらがいた。まだこのあたりは観光客が来ることも少ないので、穏やかな空気の中桜を見られるのはいいことだな、と思った。

帰宅後、ドリップバッグの試飲。良さそう。出したい味は出ているような気がする。あとは濃度。もう少し濃い目が好きなので、多めに入るドリップバッグに、多めにいれることにした。原価計算が狂う。

夜、「利他・ケア・傷・の倫理学」。珈琲の感想をもらうたびに嬉しいのは、なにかが伝わった感触があるからなのかもしれない。

僕らが生きている心地を感じることができたり、その他者を信頼することができたりするのは、「十全な言葉で心を切り取ることができず、適切にプレゼンテーションできていないにもかかわらず、分かってもらえたと感じる」ときではないでしょうか?

利他・ケア・傷の倫理学 | 近内悠太

note投稿用の日記、増えてくるとタイトルが面白くないなと思うようになったので、今回からその週のハイライトになりそうなサブタイトルを入れることにした。ついでなので少し前の日記にも書き加えた。

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