小声の日記(09/02〜09/08)

09/02
「みんなそう思ってる」のみんなの数の少なさを実感している。

09/03
向かいのアパートが壊されるのか、住人が続々と引っ越していく。今日も大きなトラックが前に停まっていた。
交流は一切ない。けれど、部屋の窓から頻繁に住人たちを見かけていたので、彼らが去っていくことに少し寂しさを感じている。一方的な離別感。ゴミ捨て場に破壊された家具だったものたちの山ができている。

09/04
朝晩が少しずつ涼しくなってきたので、エアコンを切り窓を開けて寝た。ちょうどいい気温だったが、時々外から聞こえてくる騒ぎ声がやかましかった。もう夜に大きな声で話すことなんてそうそうないだろうけど、いつでも声のボリュームは気をつけないとなと思った。

最近なんとなく、仕事が終わった後の気持ちの切り替えみたいなものがうまくできなくて、自分はいまどこにいるのだろうかと迷子になった気分になっている。

09/05
お昼にカレーを食べたくなった。一人で外食をするとなると、妻が悔しがらないものを選ばないと「あらあら一人でいいもん食べていらっしゃいますねえ…」という態度で来られてしまうため、少し難しい。カレーは大丈夫。定食屋も大丈夫。ラーメンは多分拗ねちゃう。うどん・そば・パスタも多分だめ。麺類?

09/06
週末の気抜け感。
YES GOOD MARKETに行きたい気持ちと暑くて外に出たくない気持ちが戦っている。

ぽやぽやとしながら仕事。今やっていることって、誰にもできることなんだよな、などと考える。自分にしかできないことっていうのは残念ながらほとんど存在しないけど、あなたとわたしだからできること、あるいはわたしたちでなければできないこと、はたくさんあるんじゃないか。そのために組織に属しているんじゃないか、と思った。

仕事終え、蔦屋書店も行きたくてYES GOOD MARKETへ。服は好きだし色々見たい気持ちがあったのだけど、いつも服屋さんが怖くてゆっくり見ることができない。 そそくさと蔦屋書店に移動して池田晴美さんの金工展を見る。美しい。もしいつか、ふたたび人に珈琲をふるまう機会があったとしたら、この人のつくった作品で珈琲を抽出したいなと思った。

ほくほくした気持ちで妻と散歩がてら歩いて帰る。最近30分以上歩くと歩けないレベルのひざの痛みが発症していたのだけど、ストレッチを継続しているおかげか、1時間以上歩いても痛みが起きなかったのが嬉しかった。

09/07
「火曜日と金曜日って言い間違えるやんな」と妻に言われ、どういうことか聞いたら同じ色だから間違える、この2つは難しいとのこと。火曜日って赤で金曜日は黄色だと思ってたんだけどな。 逆に何曜日か難しいかと聞かれたので、難しいものはないが字面的に木曜日が苦手と言うと「へ〜めずらしいね」と言われる。引き分けでしょうよ、と思う。

焙煎、思い描いた通りの焼き方ができてよかった。

09/08
試飲、梱包、発送。昨日の焙煎は空気感というか、作業の所作やメンタルのリラックス具合や、焙煎の推移がほんとうによくて、なにがどういいのかうまく表現できないが、でもそこには確実に「なんかいい感じ」があって、よかった。でも再現しようと意気込んだ途端にだめになりそうな脆さもあった。

豆の選別作業をしながら「趣味なんだからもっと気楽にやりなよ」と言われたことを思い出した。趣味だと思っていないし、お金をいただいている以上趣味じゃだめでしょう、とも思っている。ただそこに対して反論するエネルギーもないので、放っておいている。態度やたたずまいでわかってもらうほかない。小坂忠の「ありがとう」があたまの中で流れる。
その点、妻は一切そういったことを言ってこなくて、むしろ「迷うようなものを売るなよ」とピシッと言ってくれるくらいなので、とてもありがたい限り。

発送までの作業がスムーズに進み、一段落ついたとたん強烈な眠気に襲われ、ほぼ気絶みたいなかたちで昼寝をした。

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