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依存される

とある森に、くまさんがいた。

はぁ~。今日も何にも手が付かないなぁ。
なんかしんどいような、なんともいえないなぁ。

おや?こんなところにオアシスが!
浸かってみよう!

(ポチャ…)

う~ん、よくわからんけど楽になったなぁ。
このまま浸かっていよう。


オアシスに浸かっているのが当たり前になってきた。

すごく心がリラックスできるし、出たくないな。

このオアシスがなくなったら
生きていけなくなるかも。

「そうだ、きっとオアシスが好きなんだ。」

ずっと浸かっていたいし
オアシスに受け入れられたい。

自分が楽でいられることが大事だ。

オアシスにずっと浸かれるようにしないと。

オアシスを自分のものにしよう。
結びつきを強固にしよう。

オアシスが…好きだ。
どうしようもなくオアシスが必要だ。

ずっと自分のオアシスでいてほしい。

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オアシスは受容した。


でもオアシスはだんだんカラカラになっていく。

他人を楽にさせることはできるけど、
オアシス自身が苦しい時は他人で解決しない。


くまさんは本当にオアシスが「好き」なのではない。

オアシスに浸かっていたいから、引き留めておきたいから、ただそう言う。

アイはないんだ、と思う。

でもオアシスにはくまさんの苦しみもわかるし、
ここで拒絶してくまさんが取り返しのつかないことになったら…

悔やむだろう。

そんなことを考えて、
オアシスはくまさんを受け入れる。


でもオアシスは気づいている。
苦しい。


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オアシスは繰り返してしまう。

オアシスに浸かりたいくまさんがいたら、
オアシスになって、そのくまさんを満たそうとしてしまう。

でもオアシス自身が苦しくなって

誰にも浸からせない時期が必要になる。

それでオアシスは潤いを取り戻して
また誰かのオアシスになりにいってしまう。


自らなりにいってる、と思う。


その過程はオアシスにとって
すこし気持ちがいいものかもしれない。

オアシスはくまさんとの
距離の取り方がわからない。

くまさんと自分との境界を
見失ってしまうのかな。

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オアシスはどうするべきだった?



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