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8.14

惨めな自分自身だけが残り続ける。結局死ぬ勇気もなくて、ただ生きている。わたしは本当に死のうと思っていないから死ねないんだ。わたしは治ろうと思っていないから治らないんだ。わたしは救われようとしていないから救われないんだ。全部、自分のせい。全部、わたしが悪い。でもこうやって、自分のせいにするのもよくない。逃げている。辛いことから目を背けて生きている。人間一度は頑張らなきゃ、逃げないで問題と向き合わなきゃいけないのに、わたしはただ逃げ続けている。

人間関係が上手くいかない。全部自分から上手くいきそうになると、破壊してしまうから。境界性人格である、所以。わたしは他者との境界線があやふやだ。だからトラブルをよく起こしてしまう。悲しい。人間と仲良くなりたいけど迫害されるモンスターみたいだ。どうしてわたしはみんなと同じようにできないの?とずっと思ってきたけど、でも、他者と違うふうに生きていきたいと思っている部分もある。何者かになりたかった。それを深く考えているのはわたしと、周りのごく僅かな人間だけだと思っていた。しかし、そうではないらしい。若い人はみんな何者かになりたがっている。それを知った時、なんとなく、自分はもうダメだと思った。なんでだろうね、でも、本当にもうダメだと思った。

自称弱者にはなりたくないと思った、自分で自分は弱い人間なんです、だから優しくしてください、支援されるのは当たり前です。そんな態度の人間にはなりたくないと思ってきた。でも実際には、わたしは自称弱者のような立ち振る舞いだった。

シモーヌ・ヴェイユの「重力と恩寵」を読み進めている。分からない部分が多いのだけど、少し理解できそうな部分もある。ゆっくりでいいから、読んでみようと思う。「重力と恩寵」は16歳の誕生日に父からプレゼントされたものだ。病棟にいた時に、差し入れで届けられた。つめたいあの病室の感じが思い出される。もうあの場所に戻りたくはない。

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