気の置けない仲でも疲れる理由
こちらに移り住み数年経って、生活にも慣れて、仕事終わりや週末に遊びに行ったり飲みに行ったりできる人たちも増えてきた。
なかでも気が合うなとか共通点が多くてもっと仲良くしたいなと思う人たちも徐々に増えてきている。
移住したての頃は、友達も家族もいない、彼と彼の家族や友達しか周りにいなくて、毎日ホームシックで辛かった。
その頃に比べると、毎日仕事があり、友達や同僚ができ、本当に暮らしやすくなったと思う。
遊びや飲みに行く人たちの出身もいろいろで、この国の人も日本人もその他もいて、いつも刺激をもらえる。
気の置けない人たちと一緒に過ごす時間が増えたのはすごく嬉しいことなのだけれど、それでも精神的なエネルギーは消耗する。
一緒にいるときは本当に楽しいと思っていて、その気持ちに間違いはないのだけど、精神的に疲れてしまう理由は何だろうか。
この理由の分からない現象に納得がいく説明をしてくれたのは、Youtuberの水溜りボンドのカンタくんだった。
カンタくんも仲が良い人と一緒にいて疲れることがある、人と会ったあと一人の時間が必要だ、飲みの場から急にいなくなると常々言っていて共通点を感じていた。
彼なりの分析はこうだった。人と一緒にいるときは、その人たちが自分と一緒にいることを楽しんでくれているかが気になる。楽しませなきゃという気持ちになる。この気持ちが大きくなると、精神的に消耗し、純粋にその場を楽しむことができなくなる、という主旨だった。
私はこれを聞いて、自分にも当てはまりすぎていると感じた。首がもげるほど頷いた。
周りの反応や感情が常に気になる性格なので、仲が良い人といるときでも心と脳はたぶんフル回転で周りの様子を察知しようとしている。その結果、帰ったら疲労困憊で、一人の時間が必要なのだと思う。
一人旅が心地よい、楽しいと感じるのもこの理由からだと思う。もちろん友達や家族との旅行も楽しくて大好きなのだけど。
そうは言っても、基本的には人と関わることは好きなので、人と出かけたいし、家にも呼びたくなる。
深く考えすぎと言われればそれまでなのだけど、HSPの気質の一つであることも理由だと思うので、意識で変えられはしない。
それに、個人的には周りを察知して行動できることは素晴らしい能力だとも思っている。
少し前にピンボールゲームバーに連れて行ってもらったり、最近ビリヤードやダーツなんかも教えてもらったりして、この街での大人の遊び方が分かってきたような気がする。
だからこそ、例え精神的に疲れるとしても、次の日にひとり時間が必要だったとしても、気の置けない人たちとの遊びはやめられない。