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たんぽぽが届いたから

4月14日(木) 雨

如月桃子さんのこの柔らかい温かいnoteに、わたしのことも添えていただいたので、わたしも少し書きたいと思います。


始まりは今年の年明けでした。

桃子さんがご自身のnoteで100の叶えたいことを書いていらして、その中に「私の作品と、だれかの作品を物々交換してもらう」というものがありました。

それを見た瞬間にわたしは、「えっ!わたしとやってほしい!」と思いました。

わたしも絵を描くし、桃子さんも絵を描かれる方なので、条件は当てはまっているはず、と。

桃子さんの描く絵は柔らかくて、特にご結婚されたときに描かれていた樹木の絵が個人的にめちゃくちゃ大好きでして、しかもわたしの絵も貰ってもらえるなんて、交換できたら嬉しいだろうなあと、妄想が膨らんでいくのです。

それであわよくばな下心半分くらいな気持ちで、でもかなり弱気に濁し気味で、機会があったらやりたいですというような内容のコメントを残しました。

めちゃくちゃ日和って送って、まあそんなことにはならないか、なんて期待せずにいようと思っていたのに、桃子さんからの返事はまさかの「やりましょう!」。

しかも「お互いのイメージして絵を贈り合う」という提案までしてくださって、びっくりして、でも本当に嬉しくて、ぜひお願いしますということになりました。


わたしは抽象画を描くことの方が多いので、イメージ画も抽象画で描くことにしました。

まず色が浮かんで、それから形が見えてきて、頭の中でだいたいのイメージを決めて、そしてそれに合うキャンバスを画材屋さんに買いに行きました。

画材屋さんに行って一番悩んだのは、キャンバスの大きさでした。

あまり大きいサイズだと邪魔になるかなあとか、でも小さすぎるのも桃子さんのイメージと違うんだよなあとか、キャンバスコーナーの前で手に取っては比べ、手に取っては比べの繰り返し。

そのあとも、違うコーナーを見て一旦リセットしてみてからまたキャンバスコーナーへと、うろうろしながら、贈るものだし普段は使わないような下地やつや出しもありかもと、これにしようかなと決めてきたはずなのに、結局画材屋さんで悩みまくり。笑

最初から誰かのために描くと決まっていたものが久しぶりだったからか、ちょっとした緊張感みたいなものがずっとありました。

描き始めてからも、塗っても塗っても、これでいいのかなあ、ちゃんとわたしから見る桃子さんのイメージを落とし込めているかなあ、とキャンバスと睨めっこ。

途中で、使う予定のなかった強めの色を足した時に、これかもしれないとようやく出口が見えた気がして、ただ淡いだけじゃない、桃子さんの柔らかさの中にある意志の輝きみたいなものを、ちゃんと写し取りたくて、何度も色を重ねて、優しい色もたくさん残したくて、なんとかこれで良しと思えるものが出来上がりました。

わたしの方が先に完成したので、最初に送らせてもらったのですが、正直先に送ってなんか思っていたのと違ったとか思わせちゃったらどうしようかと、どきどきしていました。

でもそんなことはなく、桃子さんはしっかりと受け取ってくださいました。

やっぱり自分の描いた絵を受け取ってもらえるって嬉しいなと思えて、幸せな気持ちになりました。


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わたしが描いた桃子さんのイメージ抽象画。


そうして、桃子さんからも絵が送られてきました。

綺麗な包装が巻いてあって、「細かいところまでの気遣い、なんか桃子さんっぽいなあ」と気遣いにすごいなあと思いつつ、どんな絵なんだろうと開けてみると、そこには自分では思っていなかった色がありました。

わたしってこんなイメージなのか、と驚きが勝って、しばらく箱に入ったままの絵を眺めていると、だんだんとこんなふうに見てもらえているのかとじわじわああ〜と熱が上がっていくような感覚と一緒に、この絵はわたしなんだと受け入れるようになって、照れるような、嬉しい気持ちが広がっていきました。

桃子さんが説明してくださる前に、たんぽぽに似てるなあと思って、いちばん好きな花だから嬉しいななんて思っていたら、noteにも書かれていたようにわたしが好きだと言っていたのを知っていてくれて、そこを切り取ってもらえたのが余計に嬉しくなりました。

たんぽぽはみんなに知られているけど、お花屋さんには売られていない、地面に力強く泥臭く咲く感じがすごく好きで、そんな姿にちょっと憧れもあって、だから桃子さんが描いてくれたようにわたしも咲けたらいいなあなんて、絵を見ているとそんなふうに思います。


桃子さんが描いてくれた半抽象画。


見るたびににやにやしています。

わたしから見た流れはそんな感じでした。


イメージ画を描いていて、これでいいのかなって描いている時はたくさん悩むけれど、こんなふうにわたしと関わってくださる方のわたしが思うイメージ画を描けたら楽しいかもなあと、ちょっとだけ新しい気持ちも芽生えました。

いつかまたやってみたいな、なんてそんなふうに思っています。

そんな気持ちも発見できて、本当に良いこと尽くめでした。

桃子さん、改めてわたしと絵の交換をしてくださりありがとうございました🌸

ここまで読んでくださった方も、ありがとうございます。


今日も、ありがとうございました。

まるすけ

ぽかぽかします。