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感情ってなんだろう?

“今、本当はこの子をぎゅうしてあげたほうがいいんだろうな”

目の前で泣きわめく子どもに

「うるさい!!」

って怒鳴ってしまって、
それでも気持ちがおさまらなくて、

「うるさいし、ママもう〇〇ちゃんと一緒に居たくない!!」

って言ってしまったり、
ひどい時は手が出てしまったり、
それでも泣き止まない子どもに気持ちもどんどんヒートアップしたり、
しんどくなったり。

そんな時、頭をかすめることがある。

どこかのコラムとか、育児書とか、
テレビのコメンテーターとかが言っていたこと。


“お子さんが泣いていたら、ぎゅうってしてあげてください。”


頭の隅っこにその言葉がかすめても、
気持ちは、感情は、
すぐに大人しくなってくれるわけじゃない。

そんなに簡単に「ぎゅう」できるなら、
全然子育て苦労してない。


そんな時、私は一つの方法をおすすめしています。

それは、
「自分の気持ち、ハートをぎゅうすること」
です。

どうやって気持ちを“ぎゅう”するかというと、
ハートの声を聞いてあげること。

以前このページでもご紹介しましたが、
まずは、自分の最低限の欲求が満たされているか確認してあげてください。

1、のど乾いてない?
2、お腹空いてない?
3、暑くない?
4、寒くない?
5、疲れてない?

の、5つの質問を、ゆっくり自分に聞いてあげてくださいね。

そうしたら、できる範囲でその欲求を満たしてあげてください。

だって、暑くて、のどが渇いていて、疲れているときに
目の前でぎゃー!!って泣かれるのと、

涼しい風が通っていて、今冷たい水を飲んだばかり。
ついでにお昼寝なんかもして体調万全!っていうときに
「ぎゃー!!ママーー!」って泣かれるのとでは、
受け止め方が全然違いますよね。

そして、自分の体調がととのったら、
今度はゆっくり自分のイヤイヤ虫のいうことを聞いてあげます。

ぎゅうするっていうことは、
きちんと受け止めるということじゃないかな、
と思っています。

ディラン・エヴァンズは著書『感情』で、
「情動(感情)は、私たちが完全に合理的にものを考えていると思っている時さえも、私たちの決定に重要な情報を与えてくれる」
と言っています。

つまり、理性(思考や考え、頭とも言います)が見落としている
情報や可能性、リスクを、
感情は教えてくれるというのです。

“今、本当はこの子をぎゅうしてあげたほうがいいんだろうな”
って頭では思っていても、

イヤイヤ虫(感情の声)は、
“ぎゅうなんかしてる場合じゃないの!
だってもっと大事なことがあるんだから!!”
って言ってるわけです。

それがどんな大事なことなのか、
それはイヤイヤ虫に聞いてみるまで分かりません。

「とにかく、うるさい音が嫌いなお隣さんが気になる!」

のかも。

「言ってる内容も聞く余裕がないくらい、泣き喚いてる声が
とにかくうるさくて、そのうるささがしんどい!!」

のかも。
これは、騒音問題があるくらいなので、
「大きな音」がしんどいのは当たり前といえば
当たり前なんですよね。

そうやって、自分がどんな状態なのか、
ただしんどい!
イライラする!
感情が抑えられない!!

のではなく、

ご近所が気になって不安なのか、
大きな音がしんどいのか、
眠ったばかりの赤ちゃんを起こしてしまうことや、
ご飯を今から作らないといけないのに時間がないことや、

いろんな名前の感情や、事情が渦巻いているはずです。

そういう、
“溢れてしまった感情の声”
“イヤイヤ虫の声”
を、ていねいにうなずきながら聞いてください。

「お隣さん、気になるんだね。
この前怒られたこと思い出すね。」
「大きな声で泣かれたら、声がしんどいね。」

よしよし。

「赤ちゃんせっかく寝かせたのに、起きないか不安だね。」
「ご飯、作るの大変だね。」

よしよし。
よしよし、ゆっくりで大丈夫。

イヤイヤ虫を大事に、よしよししてあげてくださいね。
理性で抑えられないくらい言いたいことが溜まってる、
こんなに溢れちゃってるハートのサイン。

よしよし、よしよし。
よく教えてくれたね、ありがとう。

溢れちゃってるね。
ゆっくりで大丈夫だよ。


・・・・できましたか??

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