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日記:街角で2000円募金した

なんかTwitterにそのまま投げるにしては長すぎるし恥ずかしいと思ったことをこの辺に書くのはどうだろう と思ってチラシの裏的な感じで書いています。恥ずかしい事を書いている自信だけがある。

学校帰りにスーパーによって牛乳やらなんやらを買った帰り道、ユニセフの募金のチラシを配っている人達がいた。チラシをスッ…と渡された。
『興味が無い訳では無いしチラシくらいなら…』と思って受け取ったらそのまま話しかけられた。『両耳にイヤホンをしていたのに話しかけてくるとは…』と思ってイヤホンの片耳だけ外して、音楽を止めて立ち話で話を聞いた。


話しかけてきたのは俺と同じくらいの身長のショートカットの可愛い大学生だった。
「バイトしてますか〜?」とか「大学生ですよね?この辺ですか〜?何回生ですか〜?」とか言われてユニセフ募金の話をしてもらった。
ちなみにバイトはメンタルをやられて1ヶ月で辞めて現在は何もしていなかったが、『バイトしてます』と何故か口から出てしまった。見栄を張ってしまったのは目の前の可愛い大学生のせいなのか、バイトしてない大学生なんてありえないからなのか。この辺がTwitterに書きたくない部分。


「私達大学生って1日100円とか何気なく使うじゃないですか〜、でも100円の募金でなんと12.5本ものワクチンが打てて〜」とか「この写真の女の子、実は1日8時間かけて水を汲みに行ってて、でもそうすると学校に行けなくてお金稼げなくて負のループになってて〜」とか話をされた。どうやら月額3000円を銀行から引き落とすタイプの珍しい募金で、いつでも辞められるらしい。このあたりで実は駅前だったので募金に断れない所を知り合いに見られてないか心配でしょうがなかった。悪いことではないはずなのに。


「私も大学1回生の時にこの募金に声をかけてもらって〜、実際カツカツになって大変じゃないかな〜とか思ったけど、実はそんなことなくて!今でも払えてます」「月3000円って私達だと服買ったり美容院行ったりじゃないですか〜、でもそれで子供達の命が救えて〜」「こういった募金のお陰で1990年代と比べると病気での子供の死亡数って半分になってて〜」と言われた。『どこで諦めるタイミングを作ろうか…』と考えた。チラシに写ったどこかの少年少女が俺の事を見つめていた。


そんな中、不意に「どうですか…?」と聞かれたのでわざと悩んでいるフリをして間を空けた。「今どれくらいだったら募金してもいいかな〜とかありますか?」と聞かれた。可愛かったしめちゃくちゃ良い人で、丁寧に話をしてくれてたので自分も興味がある風に装って話を聞いていたのだ。ここで落差をつけたり、急にスパッと斬るのはなんだかな〜〜〜…となってしまい『1000円とか…2000円くらいですかね…?』と答えた。3000円募金を諦める程度としてはまあまあな一手だろう。2000円あったら美味い飯が食える。


すると「!!!実は2000円からでも募金ができて〜!」と言われた瞬間俺はここで負けを悟った。『えっ本当ですか〜〜〜!?!?』となった。白旗を上げた。ダメだった。なんやかんや流されてサインした。見るとなんと引き落とし募金の最低額が2000円からだった。惜しかった。
しかし幸運なことに引き落とし募金は数ヶ月先から始まるようだった。バイトで精神を病んで1ヶ月で辞めた俺は親に「春は諦めて夏頃からバイトを始めるように」と言われていたので、数ヶ月先からならそれは俺の金だろうという感じで自分を説得した。数ヶ月経ったらとりあえずユニセフに連絡しようと思っています。


実は大学でSDGsを学んでいたり、教育関係の仕事に就きたかったりするし、別に詐欺とか悪いキャッチだったわけではない。相手はユニセフだ。学習用ノートとか出してるんだ。と思い、俺は悪いことはしてないしされてない、と希望を抱いて帰路に着いた。今回は募金で良かったけどもし俺が宗教勧誘とか悪質なキャッチに襲われていたら助けてください。
一緒に貰ったパンフレットを見ながら、ふと、街角で2000円の募金をする奴が世の中何人いるんだろうも思いながらとりあえず牛乳を冷蔵庫にしまった。



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