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令和5年第4回定例会がはじまりました②こども誰でも通園制度について

こんにちは。杉並区議会議員の前山なおこです。

令和5年第4回定例会が、11月15日から開催中です。わたしも初日に一般質問に立ちました。※一般質問の様子は、ここから見れます。(52秒あたりから)。

前回のnoteでは「1.安心して子育てできる環境の整備・充実について」解説をしたので、今回はその中で触れた国が本格実施を目指すこども誰でも通園制度(仮称)について書いていきます。

「こども誰でも通園制度」は、すべての子育て家庭に対して多様な働き方やライフスタイルに関わらない形での支援として、親が就労などをしていなくても時間単位などで子どもを預けられるようにする新たな通園制度です。この制度は、子どもにとっては保育の専門職がいる環境で同世代と関わりながら成長する機会が得られるほか、親にとっても理由を問わず保育所等が誰でも利用できることから育児負担や孤立感の解消につなげることなどが期待されています。

すでに23区でも文京区中野区などが空き定員を活用した未就学園児の定期的な預かりモデル事業を実施しています。7月にモデル事業をはじめた文京区では、利用申し込み開始の初日だけで100人以上の申し込みがあり、事前に必要な面談の予約を一時停止する事態になったそうです。この状況を見ても事業に期待する子育て世帯も多いと思います。

一般質問で、区としてはこの制度をどのように受け止めているかを聞いたところ「子育て世帯を支えるとともに、子どもの成長の機会の充実を図ることができる有効な取組になり得るものと認識。他自治体のモデル事業の実績等を見る限り、区においても多くの利用ニーズがあるものと考えている。
一方で、保育現場からは実施のために必要保育士が確保できるか、といった不安の声もあり、制度運用には現場の目線に立って、解決すべき課題があることも認識している」旨の答弁がありました。

区は、国の検討状況を注視しながら本制度の早急実施に向けた検討を進めていくにあたり、活用を希望する子どもの数やその受け皿としてどの程度の保育所等に手を挙げてもらえるかなどを調査していくそうです。

こども家庭庁の推計では、0〜2歳児の約6割が未就園児だと言われています。わたしもはじめての育児では、泣き止まない子どもと外出することがこわく引きこもり生活を送っていた時期もあり、自身の経験からも親が子どもと離れて気分転換する時間や身近に気軽に相談できる専門的知識を持つ方がいることの必要性を感じています。

しかし、保育士不足が解決されておらず、子どもを受け入れる側の体制が整っていない現状で国がこの制度を始めていくことには大きな不安を感じています。区としても保育士不足に関しては、課題があることを認識しているということがわかったので制度実施に向けた動きに注視していきます!

また、文京区のモデル事業では、
■保育児童1人につき、1日1回(8時間以内)
■週1~2回、原則2か月以上の利用
■料金は、週1で月5,000円、週2で月8,000円。
ちなみに、文京区の一時預かりを調べたところだいたい1時間あたり800円でした。

杉並区では、一時預かりを子育てサポートセンターは1時間500円、子ども・子育てプラザとひととき保育は1時間800円で実施しています。

11月17日に公表された新年度予算の要求(見積)状況にも新規事業としてこの制度の記載がありました。(※4ページ)

こども誰でも通園制度については、国の方針が決まった段階を捉え、別の機会にあらためて取り上げたいと思います。保育園を利用していない方、保育士さん等、子どもたちに関わるみなさまのご意見もお待ちしております。