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拒食症回復時に長期旅行を進めたい理由

今まで拒食症から回復するために様々な方法をお勧めしてきましたが、私の経験上一番有効的だったのは1ヶ月間違う場所で生活したことです。
今日は私の経験をもとに、なぜ拒食症の回復にその経験が役に立ったのかをお話ししようと思います。

私が1ヶ月違う場所で生活をしたのは拒食症のピーク時(極端にご飯を食べる量を減らし、体重が一番軽かった時)ではありません。ただ、食べるものを限定したり、運動に執着したりというのが抜けず、どうしたらいいんだろうと悩んでいる時ではありました。
そんな時、私は海外で1ヶ月間ホームステイをしました。拒食症回復のためではなく別の目的で渡航した海外でしたが、帰国後私の食べ物や運動へのこだわりは格段に少なくなっていました。

私はホームステイ(食事付き)だったので、そもそも自分で食べる物を決めるということが物理的にできませんでした。海外特有のヘビーな食事に最初は抵抗感でいっぱいでしたが「残すのも悪いし、、」と思い揚げ物や、甘すぎると言っても過言ではないケーキを食べる生活が続きました。半月くらい経つと、「今食べておかないと、もしかしたら一生食べられないかもしれない」と思い、自分の意思でカフェやレストランで甘いものや麺類を食べられるようになりました。

運動に関しては最初のうちこそホームステイ先で筋トレを必死にしたりもしましたが、自分の家にいた時とは全く違う生活リズムの中で毎日運動するというのは難しく、徐々に運動できない日が生まれてきました。

さらに、時間ぴったりに来ない電車やのんびりした人々の中で生活していくと日常の様々なことに対して「まあいっか」と思えることが増えていきました。

こんな生活を送る中で、自分で自分にかけていた「制限」を少しづつ取り除くことができました。帰国してもそれは変わらず食べるものや運動へのこだわり、そして何より「〇〇しなくちゃ」という気持ちがこの旅をきっかけになくなっていきました。

いざ「拒食症から回復するぞ」と思っても、自分が今までいた場所と同じ環境で違うことをやり始めるというのは受け入れ難いことだと思いますし、相当な覚悟が必要です。長期での旅行は時間もお金もかかりますし、始めるのにも勇気がいります。

でも、私はその時間とお金をかけてでも1ヶ月間別の場所で過ごしてよかったと考えています。

国内、国外に関わらず、自分の今の環境から少し場所を変えて生活することを一つの選択肢として考えてみるのも良いかもしれないと今は思っています。


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