僕が本当に願うのは、君と朝ごはんを食べることさ
「好きな歌詞の言い合い」
これは、とある金曜日の夜に、友達とぼくの間で開催された対決である。(対決?)
ルールはいたってシンプルで、
自分が好きな曲の歌詞を言い合って、
なんでその歌詞が好きなのかを熱弁する。
以上。
どっちが先に言うとかはなく、思いついたらすぐ言う感じで、"勝ち負け"も存在しない。
厳密に言うなら、好きな歌詞を言った時点ですでに勝ちである。(なんか鼻につく)
そんな「好きな歌詞言い合い対決」の一部を、特別に公開していきたいと思う。(特別?)
これはぼくが好きなハンブレッターズさんの「グー」という曲の歌詞となっている。
この曲は、昨年の年末にぼくも行った「COUNTDOWN JAPAN 23/24」で歌っていた曲でもある。
何をするにしても意味が求められているように感じる世界だけど、それだけが大切というわけではなく、何かに向かって全力で挑む姿こそが大事だよ
そうぼくは解釈した。
意味のある行動だけに価値があると思っていた今の自分に言われているようで心に残っている。
ライブの曲中ではみんなで拳をグーにして、真上に掲げていた。
そんなライブの光景も含めてこの曲、この歌詞が好きだ。
*
これは友達が好きなback numberさんの「西藤公園」という曲の歌詞。
冬は言葉を発した時、言葉と一緒に口から"白い息"が上がり、目にすることができるから好き
という意味らしく、
「白い息=言葉」と表現しているのがオシャレだと彼は話していた。
ぼくは最初聞いた時、何を言っているのかわからなかったけど、彼の話を聞いたことで、少し理解できた気がする。
たしかに冬以外の季節では、言葉を発しても白い息は上がらないから、言葉というのは見えない。
実際にいえば、言葉というのは冬でも、それ以外の季節でも目にすることはできないんだけど、
白い息も言葉も"口から出るという共通点"で同義語とするならば、言葉は冬にしか見えないことになる。
着眼点というか、世界の見え方というか、そういうのがオシャレだし、そんな目線で生きてみたいと、ぼくは派手に嫉妬してしまった。
*
ぼくが次に持ってきた歌詞は、
DISH//さんの「僕らが強く。」という曲の歌詞である。
これは意味も好きだけど、何よりも言い方が好き。
「笑ってたい」というのは、一人で笑っていることを表していて、
「笑い合ってたい」というのは、二人以上で笑っていることを表している。
"一方通行に"一人で笑いたいのではなくて、"相互的に"あなたと笑いたい。
言われたらそうだし、当たり前と思うかもしれないけど、それをキレイに言語化してくれた感じがしてぼくは好きだ。
「合う」というのは、"笑う"だけでなく、"話す"とか"聞く"とか、他のことにも言えるから、何か大切なことも教えてもらった気がする。
*
彼が次に持ってきた歌詞は、
YUIさんの「Understand」という曲の歌詞である。
今までは夕暮れの影が二人だったのに、いつのまにか一人になる
もしくは、一人だった影が、二人になる
はたまた、二人だった影に、小さい一人の影が加わる
影が増えた、減ったを"幸せのかたち"と表現しているのが良いと彼は言っていた。
ここでいう、"かたちが変わる"というのは、あくまでかたちが変わったことだけを表している。
影が減ったからといって、不幸せというわけではないし、
影が増えたからといって、幸せになったとも限らない。
聞く人によって、曲の意味合いから違くなってくるというのも素敵だ。
ぼく的には、朝や夜の影ではなく、夕暮れの影を選んでいるのもグッとくる。
こういうエモーショナルな気持ちになるのって、きっと夕暮れ時だから。
ものすごく歌詞の風景が浮かんできて、心がキュッと締め付けられた。
*
この会話が終わった後、彼とぼくでは明らかに好きな歌詞の種類が違うねと話していた。
彼が好きなのは、表現の仕方がオシャレで、哲学的というか、詩を読んでいるような優しさがあるもの。
ぼくが好きなのは、どこか未来志向的で、熱くて、真っ直ぐ心に語りかけてくるもの。
きっとこれは各々の性格を表していて、少し恥ずかしいけど、聞いている音楽でその人がわかるというのはあながち間違っていないと思う。
第二回が開催される時には、日本酒をちびちびと嗜みながらやりたいものだ。
最後に、ここでは出し損ねてしまった"好きな歌詞"を書いて、この文章を締めたいと思う。
さて、彼とぼくどちらが好きな歌詞でしょうか。(簡単)
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