キャッシュレス決済に頼りきると思わぬ落とし穴があるよという話。

いま日本のキャッシュレス決済率は54%程度らしい。
自分は食材や嗜好品を買う分はPayPayかクレジット、大きな買い物をする時は現金にしてる。
大きな買い物がクレジットじゃない理由は、若い頃に失敗して大変な思いをした経験から、高いけど欲しいものはお金を貯めて買うと決めた。
仮にいま、この時しか買えない！なんて言われても人生に影響は無いと思ってるから買えなくても後悔しない。
とはいえ、普段の生活の中で現金しか使えない場面、例えば行きつけの立ち飲み屋とか、おばあちゃんが座ってるようなタバコ屋とか、たまに行きたくなるパチンコ屋とか、そういう場面は多々あって財布の中には常に2万ほど入れてある。
でも世の中にはキャッシュレス決済に頼りきり
無知なのか認識が甘いのか視野が狭いのか現金を持ち合わせない人がいたりするもんで……
この前、仕事の休憩中(深夜2時過ぎ)にタバコと飲み物を買いにコンビニに行った時のこと。
レジのとこで大学生くらいの男の子と店員さんがカウンター越しになにやら向かい合って2人で困ったような顔をしていた。
とりあえず飲み物を取ってレジに向かうとこっちが待っているのに気付いた男の子が店員さんに頭を下げて店を出ていった。
仕事の時はいつも顔を合わせる店員の白石さん(仮名 : 飄々としてるとこが金カムの白石に似てる)よく雑談するのもあって気になったから「どうしたんですか？彼」って聞いてみた。
白「高速バスのチケットを予約してコンビニ決済にしてたみたいなんすよ。
で、あの人、PayPayで払うつもりだったらしいんすけど、コンビニ決済だと現金のみみたいで、あ、僕も知らなかったんですけどねwとにかく現金以外じゃ払えないシステムになってるんですよ。」

柑「えー？でもそれって予約の時に書かれてたりしないんですかね？」

白「そー！僕もそう思って調べてみたんすけど"現金でお支払いできます。"って、え？現金以外も使えるの？どうなの？？みたいなどっちつかずな書かれ方しててww」

柑「あー……」

白「それにあの人、予約したのが親みたいで自分でやってないからそんなのわかんないじゃないですか。でも可哀想っすけど、払えないもんは払えないってことでお帰り願うしかなかったんすよ」

柑「まぁ……そうなっちゃいますよね……w あー、でもATMで金下ろせばよくないですか？学生っぽかったですけど、銀行に金くらいありますよね？」

白「それ言ったんですけどね、"いや～……"って苦い顔してましたよ。それでそのあと、僕のPayPayに料金分送るから現金と交換してもらえませんか？って言ってきてww」

柑「あー！たしかに！それならいけますね！あれ？でもそれでいかなかったんですか？？」

白「僕も現金持ってなかったんすよ。深夜勤務なんで強盗とか来て金取られたら嫌じゃないですか？店の金なら僕のじゃないんで全然いいんすけどw 家と店の往復だけでスマホあればSuicaとPayPayで完結するんで財布持ってこないんすよね」

柑「あぁ……なるほど……」

と、そんな理由で彼は諦めて店を出たらしい。
その後うまくPayPayを現金化できたのかどうかは知らないが、なんでも自分で調べてやらないとこうなるという社会勉強にはなっだろうなと思った。

実際のところ、これに限らずコンビニではキャッシュレス決済不可なものを知らない【いい歳した大人】がやってくるらしい。
切手、印紙、レターパック、ポサカード、こういったものはコンビニでは現金でしか買えない。
(ただし物によっては自社のキャッシュレス決済やクレジットカードで購入可能)

その度に【いい歳した大人たち】はフリーズするんだとか。

だいぶ前にホリエモンが「現金なんて無くていい」と言っていたが、それは多分、あの人がそういう場に直面することもなく、ただ、下の人間が現金で対応している事があるのを知らないだけなんだろうなと思う。
また、人によっては不便この上ないなんてのもあるかもしれないが、全てをキャッシュレス化することで生まれる歪みもあるだろうし。
多少不便なくらいが世の中安定するんじゃないだろうか？

ここからは後日談。
バイトの時はスマホしか持たないという白石さん
柑「仮に強盗が来てスマホ盗られたらどうするんですか？」
白「ロック解除は10回失敗でデータ飛ぶようにしてるんす。」
柑「じゃあ、家に泥棒が入ったり家が家事になったら？」
白「ウチ、オートロックマンションの5階なんで多分泥棒は来ないと思うんすよね。で、財布は小さい金庫に入れてるんで火事でもまぁ大丈夫なんじゃないすか？まあ、(金庫)燃やしたことないんでわかんないすけどアハハハハwww」