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【J NOTE】観光・地方創生コラム

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観光や地方創生政策について書いたコラムをまとめたものです。1記事はそれぞれ大体2500~3500字ほどあります。
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#地方創生事業

#0 「J NOTE」について

はじめに 「J NOTE」では地方の市町村にスポットを当てて、過疎化の現況や地方創生に関する行政の取り組みなどについて取り上げます。 主に、大学生のレポート課題の題材探しや、通勤通学の電車内でサクッと読めるようなコラムにすることを目標に、なるべく客観的かつ中立的な立場から書いていきたいと思います。 もし、「J NOTE」を読んで興味のあるトピックが見つかった時は、このnoteの内容を全て鵜呑みにするのではなく、必ず自力でそのトピックについて調べることをおすすめします。そう

#25 人口減少時代におけるベッドタウンの未来―横浜市金沢区を例に―

はじめに『J NOTE』第25回は、神奈川県横浜市金沢区を取り上げます。 金沢区は、横浜市南部に位置する人口約19万人の区です。東京湾に面している地域は、「横浜・八景島シーパラダイス」や「三井アウトレットパーク横浜ベイサイド」など、人気の施設が数多く立地しています。また、横浜市立大学や関東学院大学のキャンパスが置かれているなど、文教都市としての側面も持ちあわせています。 一方海に面していない地域は、区を縦断する京急電鉄の沿線を中心に、1960年代ごろから住宅地として開発

#18 京都府城陽市 ―新名神開通後の新たな街づくり―

はじめに『J NOTE』第18回は、京都府城陽市を取り上げます。 城陽市は、京都府南部に位置する人口約7.4万人の市です。京都市と奈良市のほぼ中間に所在し、城陽市内から京都駅まで電車で約30分という立地であることから、1970年代ごろよりベッドタウンとして発展してきました。 しかし、現在では近隣の京田辺市や木津川市などで宅地開発が盛んであることから、城陽市内の人口は1995年ごろをピークに減少傾向となっています。 そんな城陽市では、2024年度の新名神高速道路開通に合わ

#9 愛知県西尾市は産業のほぼすべてを兼ね備えている街

はじめに『J NOTE』第9回は、愛知県西尾市を取り上げます。 西尾市は名古屋の中心部から南東へおよそ40kmほど離れた所にある、人口約17万人の街です。 西尾市が属する西三河地域は、自動車産業や機械産業などが堅調なことから全体的に非常に財政が安定しています。国から普通交付税の交付金を受け取らず、地方税のみで運営できている自治体(不交付団体)は、西三河地域全9自治体のうち7自治体に上っています(2022年度)。 西尾市は交付金の不交付団体ではありませんが、財政力指数が「

#8 長野県伊那市の観光振興と地方創生政策 ―地域活性化と知名度アップを目指して―《後編》

前編(観光振興)については、下記のリンクから見ることができます! 伊那市による地方創生事業続いて、伊那市による地方創生事業についてみていきたいと思います。 伊那市では、2020年3月に「第2期伊那市地方創生総合戦略」が策定され、「人口減少対策」と「経済縮小対策」の2つの地域政策に取り組んでいます。そして、人口減少と経済縮小問題に立ち向かうために、 という4つの基本目標が掲げられており、その基本目標達成に導くためのいくつかの事業(リーディング・プロジェクト)が示されていま