見出し画像

中国大陸7都市ツアー記12

【2023.7.29 上海ー深セン】

ロビーに朝8:15集合。

上海虹橋空港から、深センに向かう。

台風の影響で、乗るはずの飛行機が1時間遅れの出発になって、搭乗口の待合椅子でしばらく時間をつぶすことになった。

わたしはその時間をつかってSNSにせっせと写真を投稿したり、その日のセットリストを考えたりする。

詩音ちゃんは前の夜にうまく眠れなかったらしく、椅子でぐったり眠っている。

ゆう子さんも寝ている。

伊賀さんはどこにいるか分からない(いつものことだ)。


少しお腹がすいているような気もするけれど、ちょうど良く食べたいものが売っていなくて、前日に駅の売店で買ったパンを少し齧る。

このプレーンな"ただの食パン"をちょこちょこちぎって食べるスタイル、この旅の中で、お腹がすいたときにずいぶん助かった。(わたしは"予備電池"のようなものを持っていない痩せ型人間なので、お腹がすき過ぎるとゲッソリ電池切れになってしまう。非常食は大事)

みんなにも「味のないパンどうぞ」とちょこちょこ勧めたけれど、だれも苦笑いして欲しがらない。素朴でまあまあ美味しいのにな。

わたしはあの"四川料理"の夜にお腹を壊して以来、このツアーでは、お粥か、この"味なしパン"しか食べていない(それと上海の楽屋で"焼き小籠包"をひとついただいた)。


飛行機は1時間遅れで出発、深センに無事到着。

空港がとてもかっこいい。

深センの街も都会的。

そしてこの日の会場は、巨大なショッピングモールの中の、立派なライブハウス。

大きな会場ならではというか、ここではゆう子さんが踏むバスドラムの低音がビィーン!と床を震わせていて、メンバーと顔を見合わせる。

わたしの音楽と全然違う雰囲気の音の鳴り…

PAさんに、どう伝えよう。
(日本語はまったく通じない)

サウンドチェックで音を出しながら、

「My song is soft music,Natural sound でプリーズ」

と伝えた。

じぶんの音楽を"ソフトミュージック"と表現したのは初めてだ。
(※"ソフトなミュージック"をやっているつもりはないし、人間的にも実はそんなにソフトでナチュラルなタイプではない)

そんな表現は恥ずかしいけれど、この"夜中のクラブミュージック"みたいな低音の"轟き"をどうにかしなければ。

「Low soundをmore down プリーズ」

とか、ヘンな英語でいろいろお願いして、

こちらの意図がうまく伝わったかどうかは分からないけれど、まあまあやりやすい感じにはなった。

このツアーで日本語が通じるPAさんがいた会場は2箇所だけ。

あとは英語もほとんど通じず(というかわたし自身英語はできないし)、身振り手振りと、スタッフ王くんに手伝ってもらってなんとか意思疎通ができた感じ。

(あまりにお互いに何を言っているかわからなくて、大笑いの日もあった)

ことばが通じなくても、なんとかなっちゃうものだな。

(詩音ちゃんは"同期"を使ったりするのでさらに苦労していたけれども)


開演までの時間に、ショッピングモールの点心のお店でまたお粥(まだまだ腹痛の波が時々くる)。

百合根の入ったお粥

それにしても、中国のお粥はそれぞれにとても美味しくて毎回癒される。


ライブも、たくさんのお客さんたちと一緒にあたたかく盛り上がって、

photo by 辻詩音ちゃん ありがとう!
スタッフ王くんがみんなと記念写真を撮ってくれました。ありがとう!

帰りは中国在住の植さんという仕事できまくりそうな強力スタッフの登場で、大きめのタクシーをさくっと手配してくれてホテルまで一緒に送り届けてもらえた。

深センの夜は、夜店も並んで賑やかな雰囲気で、ついついふらりと飲みに出てしまいたくなったけれど、

ホテルに戻るともう23時を過ぎていて(サイン会を終えて荷物を片付けて帰ると毎晩こんな感じの時間になる)、

ここから飲みに出ちゃうとだいぶ遅くなっちゃうな、と判断して、翌日もまた早めの7時50分集合とのことで、睡眠時間を優先して遊びに出ないことにした。

それでも、シャワーを浴びたり荷物をまとめたり、出かける準備とかでどうしても睡眠時間はいつもより短めになる(わたしは普段9時間くらい寝るタイプなので、そこはぜんぜん足りなくてつらい)。

部屋でまた少し、味のないパンを齧った。



この日の移動距離

上海ー深セン 約1209km
空港ーNubond Livehouse 約15km

計 約1,224km

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?