老人のイヤイヤ期
介護あるあるー
介護される老人が嫌がって、デイとかショートステイに行こうとしてくれないー!!
というわけで、今回は私も苦労した老人のイヤイヤ期のお話です。
前回救急搬送されたのに「特に悪いところが無い」と返されてしまいまして。
で、帰宅しちゃったけど数日は不安だから一人じゃなくて人の目のあるところで生活してほしいと、ショートステイへの宿泊を打診したのですが、2歳児も驚きの超イヤイヤ期の到来。
本人の中で、デイとかショートステイは「年寄りが行くところ」「家で何もできない痴ほうの人しかいない」くらいのネガティブなイメージだったようで…
いや、平均寿命より長生きしてるのに自分のことを年寄りと認識してないの凄いなと思うのですが、とにかく嫌がる。
ケアマネと私で説明して一度はOKしたのに、いざ施設の人が迎えに来たら超イヤイヤ期突入して、行かない!!と大騒ぎ。
「行かない!私の話を聞け!!馬鹿ばっかりだ!!」と怒鳴りつける
もはや癇癪。ほんとこの時はこちらも「うるせぇ!!いいから世話になってこい!!」て怒鳴りたくなりました。
この頃から、このままだと私がストレスをためて色々とうまくいかなくなるなと思い始めましたね。
使えるサービスはうまく使いながら、自分は最低限しか手を貸さないことを決意した頃です。
デイサービスのお風呂
とにかく本人が「自力で歩けるからショートステイなんていかない!」と大騒ぎするし、当面はヘルパーさんに入浴介助をお願いしつつ様子見となりました。
この頃のお風呂はシャワー浴だったのだけど、10月になって「本人が浴槽に入りたいとお考えのようです」とヘルパーさんからの報告が!!
なんでだろー?気温が下がってきたから??
なんにせよ、このチャンスを活かさねばと思ったので、私はここぞとばかりにデイサービスのプレゼンをしました。
「座ったままで湯船に入れるお風呂があるよ!!お風呂に入って温まって、お食事食べて帰って来るのはどう??一回体験ができるらしいから行ってみない??」
もう、こっちも必死。近年稀にみる必死さ。
ケアマネさんにも何度も何度も相談して、とにかく機械浴を体験させてくれるところをお願いします!と伝えて、本人もちょっと興味を持ったところでデイサービスの体験をすることになりました。
結論から言うと、この時の対応が悪すぎてこの後めちゃくちゃ大変な思いをしたので、私はこのデイサービスの事務所のことは良く思っていません。
デイから夕飯用のお弁当をお土産に、体験を終えて帰宅したばあばに「お風呂どうだった?」と聞いたら、「湯舟は入ってないよ、シャワーだけだった」と…え??
は??ちょっと待て、どういうこと???
私がどれだけ苦労して今日の体験に送り込んだと思っている!?
ばあばによると、機械浴ではなく通常の浴槽に連れていかれて、段差を登ることが出来なかったのでシャワーだけだったし、男性職員の介助で裸で廊下を移動して凄く嫌だったと…。
お風呂は入れなかったし、つまらんレクをやらされたと…。
あそこは行っても意味が無いと思うし、行かなくていいよと…。
待って待って待って!!!!ちょっとー!!!!!
私、転倒して歩行に問題がある事、元々左足股関節には障害があるので段差は困難な事、だから機械浴で温まりたい事をサービス申し込み時に伝えたはずなんですけどね!?
常々介護職の皆様には心の底からの感謝をしてますし、本当に頭が下がりっぱなしですけど、この時だけは心の底から「なんで私の苦労に1mmも寄り添わなかったの?」と恨みました。
おそらく、ケアマネさんもデイ施設も「湯舟に入るで釣った」という私の説明を軽んじてたんですよね…。
施設に行きたがらない老人をどう送り出すかは、家族がめちゃくちゃ腐心するポイントだし、そこを本当に頑張ってやっと送り出したのに、本人が唯一興味を持ってくれたところを完全無視されちゃったら、次の説得のハードルが上がるんですよ!!!
お忙しいとは思いますけど、個々の事情なんて構ってられないかもしれないですけど、それでも家族がどれだけ苦労して老人イヤイヤ期をなだめたと思ってるのか、少しだけでも寄り添って欲しかったよ。
デイサービス通いの説得
そんなこんなで、笑顔で報告を聞きながら心の中でケアマネと施設への恨み言がお経より長くなりそうな状態でも、必死に次の手を考えてました。
その時、デイから渡されたイベントカレンダーに光明が!!
移動式図書館(第二・四 水曜)
これだ!!!これで釣るしかない!!!
ばあばは本が好き(らしい)。あんまり読んでるの見たこと無いけど。
私、今の仕事はSEだけど元々は販売や接客をやっていたので、笑顔で調子のいい事を言ってその気にさせるのはまぁまぁ得意。
「ばあば!これ見て?移動式図書館だってー!!これが来る日だけ通うのはどう??本屋さんはこの辺に無いし、図書館ならただで借りられてお得じゃない?お風呂の事は私がちゃんと言っておくから、今度からはちゃんと湯船に入れるよ!月に二回だけ、お風呂と図書館で行くならちょうどいいんじゃない??」
もう必死。月末に売り上げ目標に届いてなかった時の接客の必死さに近い。
結果、私の口車に乗せられてどうにか月に二回のデイ行きを了承にこぎつけました。
了承を得たら即行動で、その日のうちにケアマネさんに連絡。
11月からの通所を契約しました。
ご飯は美味しくはないけど量が多くて良いと言うし、通い始めてからは女性の職員さんに湯舟にも入れてもらえて、本を借りることも出来て…はー、これでちょっとは気が休まるわと思ったのは年内まで。
noteに書くためにケアマネさんとのLINEの履歴読んで時系列をまとめていたら、私11月、12月しかゆっくりしてないの。
泣いちゃうね。
この頃の私の苛立ち
「デイサービス 行きたがらない」で検索すると、結構な数の記事がヒットします。
わかるー、どこの家もみんな悩んでるよねー。
でもこの「みんな」っていうのが曲者で。
周りから言われる「うちもそうだったよー」「お年寄りみんな頑固だよー」って言う、無意味な共感!!
これ結構なストレスでした。
私は自分の親より10歳以上高齢の伯母の介護を請け負ったけど、自分の友人=アラフォーだし、親はまだ70前後とかが多い。
つまり、キーパーソンで動いてる人がまだいない。
彼女たちの語る経験は「母親が祖父母の介護をしていたけど…」レベルの話。
キーパーソン経験がない人の「みんな同じ」発言って、ストレスにしかならなかったです。
みんな悪意で言っているわけではないので、ストレスだなんて絶対に言えないけどね。
私は「介護した」なんて烏滸がましくて言えない位、本当に何もしてないうちに特養に入居してもらえたけど。
それでもいっぱい疲れたし、ストレスも凄かった。
特養に空きが無くてずっと自宅介護で、仕事も辞めて対応している人の苦労なんて私は絶対にわからない。
だから「大変だよねー」なんて、口が裂けても言えないなと思います。
もしかしたら私の性格が悪いだけで、「みんな大変だよね」でも救われる人はいるのかもしれないけど。
でも私は介護の愚痴には傾聴!!傾聴一択!!だと思います。
「みんな」じゃなくて「あなた」に向きあって聞いてあげる方が、きっと救われる人は多いはず!
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