成長とは
みなさんは今している仕事は、どうやってすることになったのでしょうか?どうやって決めたのでしょうか?おそらく、進路を決めた高校3年生の時、または大学で専攻していた方面だったり、なんらかのポイントがあったはずです。
仮にその時点で何も無くても、人はお金を稼がないと暮らしていけません。アルバイトだったり、何かしら職を選択する場面で、自分で決めて選んできたはずです。
歳を重ねるごとに、やり直しが難しくなってきます。転職する際に参考になるのが、企業・本人双方にとって、これまでの経験を元に判断するからです。
とは言え、世の中には衰退する業種というものもあるし、年齢的に働くことが厳しくなってくる仕事もあります。女性の場合、様々なライフイベントによって働けない期間があったりすると、復職が難しい場面も出てきます。
さて、どうしたら死ぬまで生きるためのお金を得ていく事が可能になるのでしょうか?
歳を重ねていても、自分で勉強して資格をとったり、それを活かして仕事にありつく事は現実的と言えるでしょうか?意欲を持ってそうした事が出来るのはなかなか誰にでも出来る事だとは思えないです。
やはり結局はブランクがあってもなくても、これまで経験してきた何らかの仕事が判断材料になってしまうと思うんです。「出来ること」を仕事にしていく、という考え方が現実的だと思うんです。
そこで、例えば飲食業界にずっといた料理人などが、飲食業界で稼ぎを増やしていくのが難しいと感じて転職を考えたとします。その際、理由が理由ですので「飲食業界」以外の業界を選ぶ事になりますが、異業種の門を叩いても、なかなか入れてもらう事は厳しいでしょう。
その際に役に立つのが、料理人をしていた時に培った料理する事以外の技能、という話になってくると思います。例えばお店を回すために導入したPCに関する知識などがそれにあたります。お客様対応などもいいかもしれません。
「私はPCを使ってこんな事をしてきた経験があります」「常にお客様を相手に仕事してきたので接客には自信があります」など。いいと思います。
そうやって見事転職に成功出来たとして、その業界がアパレル業界だったとします。繊維やコーディネート、色や被服に関しての知識は一切ありませんが、「接客ができる」というスキルで雇われていますので、接客をしてみますが、なかなか思うような成果が上がりません。どうやって知識を身に付けたらよいかわかりません。
PCのスキルを買われて、建築事務所に転職したとします。事務として雇われていますので、言われた事務処理をひたすらこなし重宝されますが、一定の簡単な事務仕事しか与えてもらえません。業界知識が欠けているせいです。
どちらも、本来は先輩や上司が、この業界・この会社で成長していくためには、こういった事を学んでいくと良いよ、っていうアドバイスをするべきなんですが、最近の企業でこれを出来ている会社はかなりかなり少ないと思います。
その人が成長することは、会社の利益向上につながる必須事項なのに。どう成長していったらいいか分からず困っている新人に、誰にでも出来る仕事しか与えず、たとえ暇していたとしても見て見ぬふりする始末。
「人を育てる」という意識がないんですね。その人にどういう人材になってほしいのか。そのために身に着けてほしいスキルは何なのか。課題を与えることによって人は成長します。ゼロベースでは何も生まれません。
上記した1例目は、まだいいほうです。「売れるためにどうするか」という課題がありますから、自分で考えることも出来そうです。
2例目のはひどいです。未経験業務をする指示があるのなら、まだ「その業務をするためにどうしたら良いか」を考えるチャンスがありますが、出来る事だけすれば良いから、他の事はやらないで良い、と言われてしまうと、いつまで経っても未経験のままです。
この場合どう打開していったら良いのでしょうか?
絶対に出来ることがあるはずなんです。能力的に問題ない人であることを証明、アピールしていく苦労をしないといけないのかもしれません。
まあそんなことせずさぼっていてもお給料は貰えるんで、ラッキーと思う人もいるかもしれないですけど。私には苦痛で仕方ありません。毎日出勤して席に座ってるだけなんて・・・。
先輩、上司といえど、そういった人を育てる、マネジメント能力の皆無な人に腹を立てても何も変わらないのかもしれません。大変だけれど、無駄と思える時間も、本当は色々なことができる人材なんだと言う事をわからせるための下積み期間だと思って耐えるしかないみたいです。
いつか自分が先輩や上司の立場になった日には、絶対新人に同じ思いをさせないです。それまで、つらいけど、耐えるしかない。腹の立つ話だけど。
は~ぁ。