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眞砂以田子
2016年2月10日 17:03
ふと目が覚めたのが午前0時。外の空気が吸いたくなって、部屋の南向きにあるおおきな窓をあける。網戸のはまっていないそれは、夜空を切り取った額ぶちみたいで、きらきらと星がまたたいていた。まんまるい月の向こうから誰かがこちらを覗くんじゃないかと目を凝らしてみるけれど、特に変化なし。 午前1時。ひゅい、と空気を切る軽快なおとがした。そこにぼちゃんと水のおと。庭のほうからだ。家の庭には池がある。なん