すれ違った人

ある有名人のブログを時々チェックしている。
大成功し、楽しそうな毎日を送り、たまにテレビにも出てる。
いつも景気のいい話ばかりで、さらに躍進をめざしている人。

最近は積極的に人脈作りをしているようで、地元の起業家と親交を深めているようだ。
今が最高に幸せで、あるべき姿だという。
大勢でワイワイやるのが好きじゃない私にはぜんぜん楽しそうに見えない。
そういうのが楽しいと思ってた時期はあったが、今は違う。

そのうち羽振りの良い誰かをパートナーに選び、さらなるステップを上がるのだろう。むしろそうしてほしい。
それで資産も増えるしビジネスチャンスも広がる。
価値観やお金のセンスが合うのは重要だし、賢い選択だよね。

私も月収100万越えとかになって、家を買って、車を買って、お金儲けのタネをたくさん手に入れたら、そういうことを楽しいと思うのだろうか。

この人は最近まで暮らしやすいけど庶民的な町に住んでいた。
わりと近所の人だったのだ。
昔、私が買おうとしていたオーシャンフロントのマンションのある街。
地元で必ず名の上がるガラの悪い地域の１つだが、海沿いだけがちょっとオシャレなのだ。

最初は仲間を募っていたようで、ちょうどその時私は人生の別の決断をし、すれ違ってしまった。
知っていたら会っていたかもしれない。
そのうち話をしてみたいと思っているうちに向こうは着々と成功をおさめ、あっという間に取り巻きがいっぱいできて、私など取りつく島もない状況になってしまった。
会ってみたかったなあと思う。
会っていたら私は違う決断をしていたかもしれない。

ここは羽振りのいい人たちの住む素敵な町が２つある。
どちらも海に面した新興住宅地だ。
古い方には博物館や大きなホテルなどがある。
でも、私が住むならだんぜん新しい方だ。
たぶんその人もそっちに住んでいるんじゃないかと思う。

これからも地元の成功者の１人としてウォッチさせてもらおう。