デスクレスSaaS企業 カミナシnote・SNS時代のすごい広報戦略
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「SaaSスタートアップの広報アワードがあるとすればカミナシが大賞です」
今年、筆者がスタートアップ関係者と広報の上手いSaaS企業の話題となった際、必ず引き合いに出していた企業が現場管理業務を効率化するクラウドサービスを提供するカミナシだ。
note、SNS、PR Timesなど自社が主体となって発信できる情報が溢れる中、なぜ同社は注目SaaS企業として耳目を集めることができるのか。
カミナシの創業者で代表取締役CEOの諸岡氏、広報担当の宮地氏に話を伺い、旧来型の広報とは一線を画した巧みな手腕を紐解いていく。
カミナシのnote・SNS時代の広報戦略とは
今やスタートアップが自社の情報をnoteやWantedly、オウンドメディアで発信することはごく普通の光景となった。
その中で2021年においてはカミナシの発信は質・量ともに際立っていた。
最も印象的だったのはシリーズA、11億円の資金調達を行った際のプレスリリースだ。
上記は今年の3月、資金調達に伴うPR Timesのクリエイティブだ。ポップなデザインで「紙無し(カミナシ)」というプロダクトのイメージを強く訴求しつつ、ALL STAR SAAS FUNDの前田ヒロ氏やCoral CapitalのJames Riney氏などが全面的に撮影に協力することで、国内SaaS投資の代表的なベンチャーキャピタルがカミナシに対して強いバックアップを行っている印象を色濃く残した。
筆者個人の見解として、投資家が投資先に高い期待を寄せている際は「資金調達のプレスリリースに多くの工数をかける傾向にある」と感じており、カミナシもその一社という感触を持った。
日々多くのスタートアップが資金調達リリースを出す中で「既視感」のある発信も多い中、認知獲得に大きく貢献した事例と言える。
上記の表ではカミナシが取り組んでいる対外的な発信を確認できる範囲でまとめた。
発信の頻度からも従来のメディアに頼った広報とは大きく異なるnote・SNS時代の発信の様子が伺える。
特徴的なポイントを3点挙げたい。
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