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和製SaaSのT2D3とMendoza Line
Battery VenturesのNeeraj Agrawalが提唱したSaaSの理想的な成長スピード、T2D3。
Scale Venture Partnersが示したSaaS企業がIPOに向け最低限到達すべき成長率、Mendoza Line。
この2つの基準を日本SaaS企業に当てはめ、考察を行ってみます。
T2D3を理解する
SaaSに関連する記事を読んでいると、以下のグラフに示される「SaaS企業の理想成長はT2D3」という意見が業界標準として扱われてるように思えます。
![コメント 2020-05-08 093938](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/25096366/picture_pc_147f86cfcabeee36f880983d11767047.png?width=800)
* Tech Crunchより参照
一方で、T2D3のコンセプトに対し、厳密に理解を進めると、日本語の記事ではあまり書かれていない以下の前提がありました。
(Tech Crunchの記事を参照し私なりに理解しました)
< T2D3コンセプトの前提 >
① グローバル展開をするSaaS企業が念頭におかれている
② 企業価値評価10億ドルのBtoB SaaS企業を構築するためのコンセプト
③ SaaSの成功への唯一の解ではないが、到達するための確実な方法の1つ
④「正しい」スターター顧客を獲得し、ARR(年間経常収益)200万ドルを達成。ここがY-0となり、T2D3を描いていく
* 200万ドルはPMF完了の目安か
上記を日本で考えた場合に、①のグローバル展開の観点においては、フリーやSansanといった和製SaaSのトップランナーであっても、ほとんどが国内売上高であるため、ドメスティックな市場のみを狙う場合、T2D3コンセプトを適用すべきかはやや疑問です。
それでは、実際にそれらの和製SaaS企業がIPOまでにどのような成長の軌道を辿ったかをみていきます。
Sansan、フリーのIPOへの軌道
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