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伝統工芸展〜手仕事の魅力〜

5月に開催予定だった伝統工芸展、なんとか無事に披露目となった先週末、深川は様々な職人の手仕事で溢れた。麗しき逸品を拝める催しや、常設の小さな博物館なども都内に限らず全国各地に点在しているので、さほど珍しい展示会でもないのだが、やはり下町ならでは地域密着地元ゆかりの仕事っぷりを堪能できるまたとない機会なので、ずっと楽しみに待っていたものだ。

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伝統工芸とはなんぞや、とか、現代の大量生産大量消費の安モノはけしからん、などといった薀蓄を傾ける気はさらさらない。ましてやどちらかといえば次々と生み出される最先端テクノロジーにワクワクするクチであるしその恩恵にも与ってもいれば、それがメシの種になっていたりもするのだが、細やかな手作業と温もりを感じる職人技にどうしようもなく惹かれてしまう。そもそも亡き祖父や叔父、従兄弟も職人という境遇によるノスタルジーが為せる業、なのだろうと思う。そんなわけで3日間開催中の最終日のほんのひとときのひとこまのさらにほんの一部ではあるが備忘録的に。

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透かし彫り、筋彫り、象眼彫り。下絵から手がけてます。

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和紙や布を貼り合わせて掛け軸、書画帳、屏風、襖などを制作。

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相撲呼出し裁着袴。相撲通の方にはヨダレものでしょう。

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この日一番の人だかり。刀剣研磨。若手後継者も作業されていた。

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指物師。茶箪笥から長火鉢、煙草盆まで割と手広い。

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背中

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道具。子供の頃触わっては怒られたやつ。

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久々のナマ鉋屑。削る音も匂いも大好きだ。

男だったら弟子になって跡を継ぎたかったな〜なんて、当時は微塵も思わなかったくせに、すっかり自分の生活から遠いものとなって長い年月思い出すこともしなかったくせに都合の良い郷愁に浸る。ふと過ぎ去った時間に思いを馳せるのもきっと自分も想像以上に年を重ねたんだろう。経年劣化の為せる業、もたまにはいいもんだ。


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