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さよならマイクロフォーサーズ

noteの皆さん、お久しぶりです。またお会いできて何より。
社会人1年目のエリンギです。

今年は3月に大学を卒業し、さぞ忙しいビジネスパーソンとして過ごしていると思いきや、残業のざの字もないようなリモート中心の平日と、写真を撮る休日を永遠のように繰り返し。

振り返ると、高校でなんとなく写真部に入って、写真を撮り始めて8年目になるのだが、人物写真の深みにはまっている今年が、人生で一番写真を撮る1年になることは、ほぼ間違いない。

ポートフォリオ
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写真と向き合う時間が増えたことで、撮影機材に対する考え方も変化した。大学を卒業する前に、今後確実に使わない機材(中判フィルムやズームレンズなど)をヤフオクで売却したが、この度、以前までのメイン機材たちも手放す決断をしたので、彼らとの思い出を忘れないようにnoteに書く。

手放すことにした機材たちは以下の通り。
・マイクロフォーサーズシステム
・レンジファインダー式フィルムカメラ
・シグマ機(Foveonセンサー)

遺影写真と思い出の作例

◆オリンパス OM-D E-M1

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*写真を撮ることじゃなく、スポーツが好きで写真を撮ってた

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*甲子園優勝の瞬間

高2の夏、僕の撮影対象は青春の汗をかく同級生たちだった。
中学までウェイなイケイケサッカー部のフォワードだった僕も、スポーツ強豪校では運動部に入る勇気などなく、新しいポジションはピッチ外の右サイド観覧席で、カメラをのぞき込んでいた。

これを書くまで忘れていたが、オリンパスのカメラを買った理由は、スポーツ写真を撮るのにベストだったからだ。

・センサーサイズが小さいので拡大される分、遠くを撮りやすかった
・当時のオリンパスは手振れ補正がダントツにすごかった
・シルバーボディで夏の直射日光下でも熱暴走しない(あと純粋にかっこいいい)

クレジットカードなど持っていない僕は、カメラ屋さんでバイトして貯めた十数万の現金を握りしめて、バイト先でカメラを買って経済をそこだけで回していた。

◆フォクトレンダー NOKTON 25mm F0.95

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*F0.95はどんなに小さな光も、優しすぎる光に変えてくれた

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*レンズの質感、圧倒的なボケ量、浮かび上がる立体感
撮るとテンションが上がった

大学生になってから購入した。写真を撮り始めてしばらく経つと、しっかり写ることに対して飽きが来ていた。
開放で撮るとソフトな写りで、女性の肌を優しく表現する室内のポートレートや、ボケを活かした立体感のあるスナップなど大活躍だった。マニュアルフォーカスのピント合わせに苦戦したが、その手間も含めて間違いなく写真を撮ることを好きにさせてくれた相棒だった。

一方でこのレンズに出会ってしまったことが、マイクロフォーサーズとの別れをなかなか決断できなかった理由でもある。
そのくらい魅力的で、暴力的だが最高なレンズだった。

◆オリンパス M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8

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*レンズを意識しない小さな筐体

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*自分が今そこにいるかのような、わざとらしくない自然なボケ

中望遠の単焦点レンズで、主に学生の取材に使っていた。
一つ前に紹介したフォクトレンダーが重くてマニュアルフォーカスだったのに対して、こちらのレンズは小さくてAFが爆速。
逆に言うと、特に言うことのない優等生だが、予備でカバンに入れても苦にならないスーパーサブだった。

◆インダスター Industar-61 L Z MC 50mm f2.8

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*ダヴィデの星が出る魔法のレンズ

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1980年にロシアで生まれた奇跡的なレンズ。
いわゆるオールドレンズの部類に入る。このレンズはマイクロフォーサーズ用のレンズではないが、アダプターをかませて冬になると使っていた。
オールドレンズの割にしっかり写るのでオールドレンズ特有の滲みなどは一切ないが、ボケが星形になるという大クセを持っている。

売った理由と欲しい機材

やはり第一は、撮影のジャンルが人物に変わったこと。
モデルさんを撮るポートレート撮影や、アイドルのライブ撮影の用途では、現在メインで使っているキャノンのフルサイズ一眼は以下の点でベストである。

・レンズのレンタルや中古購入が安い
・シャッター音が大きく、なんとなくモデルさんとテンポが合う
・センサーサイズの大きさによるボケ量とスキントーンの描写力

いつからか写真を撮ることではなく、カメラ自体が好きになってしまっていた。
悪いことではないが、撮ってなんぼの機材たちを整理して、もっともっと写真を撮りたいし、写真が上手くなりたい。

そのために、撮るためではなく、所有するために持っていた機材をまとめて売却した。正確には分からないが、買い集めた値段の8割程度は売却でお金になっている。特にレンズは資産と言われるようにリセールバリューがとても高い。
おかげで、新しいカメラ購入にも前向きだ。今は新しい仲間として、富士フイルム X100Fを加える予定。理由としては、持ち運びしやすいコンパクトカメラで、気軽に普段使いすることを考えたときに、RAW現像しなくともJPEG撮って出しの描写力に定評のある、富士フイルムの素養に触れてみたいからだ。

いずれ、今の主力であるキャノンの一眼レフ(13年前のカメラ)を買い替えることになったときに、そのままキャノンのフルサイズミラーレスにするか、富士フイルムに惚れ込んで富士フイルムのミラーレスを買っているかのどちらかだろう。
そこらへんは何万枚も撮りながら、答えを出していきたい。

最後に

カメラの思い出を語っていると、その当時自分はどんな気持ちで写真と向き合っていたかが良くわかる。
最初はスポーツが好きでカメラを持っていた。
いずれカメラやレンズをガジェットとして好きになり、機材沼にハマってレンズを買いあさっていた。
そして今は、人を撮ることに幸せを感じている。

今週末もどんな写真が撮れるか楽しみだ。

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