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「ナイトウォーク」―2021/08/18

・久々によるの散歩へ出かけた。

・外出をひかえろと言われている昨今でも、夜なら人も少ないし散歩ぐらい行けばよかった。このことに気づいたのがまさに今日で、ちょっと損した気分。

・夏の夜風に当たると一気に記憶がよみがえってきて泣きそうになってしまった。小学校の林間学校でなかなか寝付けず宿をうろうろ歩き回っていたこと、地元の夏祭りの帰りに友達との別れを名残惜しんだこと、大学1年生の時どうしようもなく落ち込んでいたこと。

・部屋から出ない生活を続けていると五感が鈍ってくる。夜風は肌で感じるだけでなく、独特のにおいがあることを今日思い出した。青っぽい草のにおいを孕んだ、それでいてしめっぽい香り。

・どうしようもなく悲しいことがあって、ここ最近の日記はネガティブな感じになってしまっている。切り替えたいんだけどなあ。心では大泣きしたい気分なのだがいかんせん泣けない。泣くのが下手くそなのだ。泣きそうにはなるけど涙はなかなか流れない。

・深く深呼吸をする。溜息は自分の幸せが逃げるから、という迷信を愚直に信じている。深呼吸なら絶対吸う動作とセットなので幸せが逃げない。



・夜。昔の私にとっては将来への希望を感じることの多かった時間帯のように思う。友人と語り合い、都会の明かりを見つめ、ときには部屋の暗闇に包まれる中で。

・今はどうか。そんな時間はめっきり無くなってしまった。明日来たるタスクを確認し、チェック、チェック、チェック。起床時刻を確認し、早く効率的に寝付くことを考えながら音楽をかけて布団にくるまる。

なにもない暗い夜にぼくらは夢見てた
青空 路面電車はきょうも街をゆらしてる
いままで見たことないものばかりを見つめている
明日にはどこも素敵さ
『光』-マリブロン





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