カレー屋のフジロック出店日記(7/26〜28)
7月26日(金)
深夜2時に起きて、3時に出発。途中、越後川口のサービスエリアで朝ごはんを食べた。真夜中の高速道路も、真夜中の朝ごはんも(夜ごはん?!)ちょっと背徳感があって楽しかった。5時頃には湯沢について、お宿に荷物を下ろしてからみんな集合。6時に出発なのだけど、なんとフジロックの現場までは「車1台」でしか行けないので、石本チームの大人7人と、この日積み込む予定の大量の荷物(追加で買ったケースの水・テント2つ・すのこ4枚・そのほかもろもろの備品たち)を無理やり車に押し込むことに。笑 狭い上に重い車内だったけれど、外は晴天で、現場につけばたくさんの方がキャンプテントを貼っていて、なんか、ついにフジロックにきた・・・!というワクワクとドキドキが勝っていた。
フジロックの出店時間は、わたしたち「OrangeCafe」エリアは9:00〜22:00。初出店の我々としては、こんな長時間の出店をしたことなんて、もちろん無い。これまでは長くてせいぜい8:00〜17:00だった。初めての日だったこともありオペレーションもリハサールしたものの、やってみたら少しづつ違う形になるわけで、みんながそれぞれのポジションで「やりやすさ」を探っていたような日だったんじゃないかな。9:00〜11:00までは、お客さんの入りがまばらでゆったりムードだったけど、11:00からいきなり忙しさが始まって、それが17:00頃まで続いたから驚いた。これがフジロックか…と。常に5人くらい並んでくれている状態かと思えば、突然20人以上の列ができて、という波が1日に何度も押し寄せる感じ。たくさんの方が並んでくださってる時はやっぱり嬉しいし、迅速にカレーを提供できるよう、テント内のみんなの活気も熱気も上がってたように思う。完全にあの雰囲気は高校時代の部活さながらで、「チーム」ってやっぱり楽しいな、と、呑気なことを思ったりした。そしてこの日驚いたのは、①聞いてた通りだけど9割くらいの方がキャッシュレス決済、しかもSuicaなどの交通系ICだったこと!②4割くらいが海外の方で、ほとんどチャイナ。みんなわかりやす〜い英語を話してくれるから、英語ができなくても接客は全然大丈夫だった。③オレンジカフェはテント内で飲食できる唯一のエリアだからか、ゆったり飲みたい人が多い模様。この日はノンアルドリンクよりもお酒が出た印象。うれしい。
いつのまにか22時になっていて、そこから片付けをして、車までは片道30分フジロックの山の中を歩いて、車に到着したのが23:30。苗場から、お宿がある越後湯沢まで30分くらいかかり、そこから6人みんなで交代でお風呂に入ったら(お風呂はひとつのシェアハウスみたいなお宿だった)寝たのは深夜2:30だった。翌朝は5:00起き。この生活がまだ2日も続くのか、という軽い絶望とともに、自分が最後まで「大丈夫でいれるか」がとても心配になった。
7月27日(土)
5時起き。アミノバイタルプロは欠かさずに飲む。実はアミノバイタル、わたしはその存在を知らなかったのだけど、わたしの初著書『読書は鼻歌くらいでちょうどいい』の編集者さんが先日新潟に来てくれたときに「フジロック頑張ってください!そして本当に熱中症にはお気をつけて…!」といろいろなグッズをくれたのでした。それがアミノバイタルや、溶かして飲むクエン酸、ノーズミントと呼ばれるアロマ、休足時間など。これらが全て今回大活躍!で、便利グッズというか、自分を少しでも助けてくれるアイテムに頼ることってすごく大事だなと学んだ。
フジロックはキャンプ泊の方が多いから、朝ごはん需要があるはずで9:00から混むかな?と予想していたけれど、拍子抜けするほど午前中はオレンジカフェ自体がガランとしていて、午後から一気に忙しくなって驚いた。ピークタイムが来るのが、誰かのライブが終わった後だったり、逆にその前だったりするらしい。単にお昼だから混む、夕飯時だから混む、という感じではなくて、午後はひっきりなしの接客で、とても楽しかったなぁ。熱中症対策よりも喉の痛み対策をするべきだった、と思うくらい声を出していた。笑
7月28日(日)
最終日!「3日間」ってうまくできているような気がする。1日目はしんどいけど、2日目にはもうこれをやったらラスト1日!って気持ちだし、3日目には今日で終わる!と前向きになっていて…。「3日間」とは、適度に無理できる日数なんだなと学んだ。実際この日の朝時点で、3時間未満の睡眠が3日も続いてることになるけれど、気が張っていてアドレナリンが出ているからなのか、アミノバイタルの力なのかはわからないけれど笑、3日目のわたしは元気だったように思う(自分比!)。3日目ともなると、お会計をはじめ、オペレーションもみんな慣れてきて、動きがスムーズになっていて、楽しかった。わたしは3日間ほとんど注文&会計ポジションだったけれど、フジロックのお客様たちを接客できて、とても新鮮で楽しい体験だったなぁ。いつもとは客層が違うことにも驚いたり、リピートしてくる方が思いのほかたくさんいたのも嬉しかった。お客さん達のフェスファッションがそれぞれ素敵で、密かにそんなところも楽しんでた。(フジロック接客で感じたことは別マガジンでまとめたので割愛)でも本当に、忙しい出店の注文会計役って、一番楽しいポジションなんだよねぇ。そんなところをずっとやらせてもらえて、有難いなぁとも思った。(チームで働いたことについても感想や感動がたくさんあるのだけれど、これは今週末の打ち上げでみんなと語るためにとっておこうと思います笑)
この日の思い出としては、営業と片付けを終えてから、みんなで他の飲食店エリアへ遊びに(そして偵察に?)行ったこと。最終日の23:30時点での「オアシス」(フジロック出店で一番大きなメインエリア)の熱気は凄まじいものだった。どこのお店も列ができていた。何よりそこに集まっていた人々の人数がすごい!すぐ後ろにレッドマーキーというステージがあるから音漏れも聞けて、オレンジカフェとは熱気が全然違った。オレンジカフェは、自然を感じながらゆっくりご飯を楽しめる場所って感じだけど、オアシスは「とにかくいろいろ食べたい!」人や、フェスの合間に「サクッと食べたい!」みたいな人が多いのかな?なんて思ったりした。一つの大きなフェスの中でも、エリアによって飲食店の雰囲気も需要も違ってくるというのがなんとも面白いし、そんな様々な楽しみ方を提案できるのが、そもそものフジロックの凄さなのかも?なんてことを考えた。
今回出店という形ではあるけど、初めて「フジロック」の世界に足を踏み入れてみて、みんなが1日2万、3日で6万の入場料を払ってまで参戦する理由がめちゃくちゃわかった。抜群に会場の雰囲気が良いし(というか森?山?全体と、フェス会場の調和が素晴らしい。自然とアートの融合が本当に美しくて癒される)、お客さんみんなが平和で優しかったし、何より、爆音を夜中まで自然の中で聞くことができて、踊り狂えるってすごく「非日常」で楽しいよね。フジロックに行ってみて、フジロックの魅力を知れたことも、すごく貴重な経験だった。
オアシスとイエロークリフというエリアを、疲れた足でみんなで歩き、夜24時を過ぎてもこんなににぎわっているフジロックのモンスターイベントっぷりを最後の最後まで感じて、すごいフェスに出させてもらったんだな、としみじみした。他の出店者さんの装飾はとても勉強になってし、テントの中は見える方がいいか、見えない方がいいかとかも、みんなで議論したり。笑 最終日の最後の夜だったから、確実に全員が疲労困憊の極みだったけれど、みんなで他の飲食店エリアを散策していたこの時間が、とてもワクワクして、楽しくて、ずっと心に残ってる。
とっても貴重な夏の思い出になりました。
フジロック、過酷だったけど楽しかったなぁ。
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読んでくれてありがとうございました!
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