オタール・イオセリアーニ映画祭6:「唯一、ゲオルギア」をみて

1994年までのジョージアの歴史や文化を紹介するドキュメンタリー映画です。映画は、3部構成で上映は4時間以上で途中休憩がありました。

前提として、ジョージアはシルクロードの東西をつなぐ要衝にあり、地政学的な点から幾度も帝国や周辺国の争いに巻き込まれてきました。

映画が撮影された90年代は、アブハジア紛争というジョージアとアブハジアと諸国の争いが起きており、それに焦点が当てられているように思いました。

国連から民族浄化が起きたと報告にあるとおり、アブハジアで撮影された映像は、悲惨過ぎて見ていられなかったです。

自分にとって戦争の描写が多い3部は、映画をみていて重くて辛いものでした。

1部?では、「ジョージアの古い歌」でも取り上げられていたグリア地域の多声合唱が、より詳しく紹介されていました。具体的には、どんなパートがあって、どう歌うのか、誰に何を渡して習うのかが解説されていました。

序盤では、以下の風景とナレーションがありました。

「貧しきものは集まり、飲み、歌う」

イオセリアーニの映画でよく見るこうしたシーンを、ジョージア人の主な側面としてみていました。
しかし、映画を通して楽しいだけではなく、悲しく辛いジョージアの歴史的な背景を知る機会になりました。


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