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【縦読みマンガ最新情報】地獄が呼んでいる、終戦記念日、アカツキヤバい【2021.11.27】

こんにちは!コピンコミュニケーションズジャパンのハツミと申します。コピンは、今流行りのスマホ最適化された縦読みマンガ、通称ウェブトゥーンを制作している会社です。

本noteは、最近国内で話題のWEBTOON(ウェブトゥーン)に関するニュースをピックアップして、週1でご紹介するものです。

弊社は、韓国に本社を持つウェブトゥーン制作会社ですので、本場韓国のウェブトゥーン事情なども合わせて発信できればと思っております。よろしければ、フォロー、シェアよろしくお願いします!

▼ 前回の記事 ▼


-------- 以下、ニュース記事 --------

ウェブトゥーン原作「地獄が呼んでいる」。リリース初日から、Netflixランキング1位に

11月19日より配信を開始したNetflixオリジナルの韓国ドラマ「地獄が呼んでいる」が、公開翌日の20日にNetflixの世界ランキングで1位を記録しました。

ご存知の方も多いと思いますが、こちらの作品、実はウェブトゥーン原作なんです。

注目いただきたいのが、実は原作のウェブトゥーンは、日本のLINEマンガ、英語圏のLINE WEBTOONともにランキングがそこまで高いわけではないのです。(2021年11月現在 LINEマンガだと100位圏外)

しかも、構成もモノクロで、セリフ多めという、フルカラーでセリフが少なめという、いままでのウェブトゥーンのセオリーとは真逆。

また、いままでのウェブトゥーン原作のネットフリックス作品、「梨泰院クラス」や、「女神降臨」などは、ウェブトゥーンで人気が出てから、ドラマ化という流れだったと記憶しております。しかし、本作品「地獄が呼んでいる」はウェブトゥーンより先に、Netflixで成功するという異例のケース。

LINEマンガでは、Netflix→ウェブトゥーンの流入を意図してなのか、ドラマ公開後に、LINEマンガ「地獄」のサムネイルが変更され、「Neflix実写化」の文言が追加されています。

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以下は私の仮説ですが、いままではウェブトゥーン→ドラマ化というメディアミックスを行っていた韓国エンタメが、ドラマ→ウェブトゥーンや、音楽→ウェブトゥーンというような、メディアミックスを行い始めたのかなと推測しております。BTSがオリジナルストーリーのウェブトゥーンを開始したのもしかり、今回の「地獄が呼んでいる」の件もしかり、韓国エンタメのメディアミックスの強さを感じます。(いままでも小説→ウェブトゥーンの流れもありましたが、それらはメディアミックスというより、コミカライズという認識です)


そして、「地獄が呼んでいる」に関して、もう少しだけ!

ドラマを見た後に、ウェブトゥーン版を読んでみたのですが、シーンがほぼ一緒なのです。主人公の娘が、息子になっていたり、登場人物のヴィジュアルが若干違ったりと、微妙な違いはありますが、シーンがほぼ一緒なのです。ドラマの絵コンテがそのままウェブトゥーンになったかのような、そんな印象を受けました。

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(出典元:LINEマンガ「地獄」1話)

またドラマでの映像1話分はウェブトゥーンで換算すると、だいたい7-10話分となっています。

ウェブトゥーンを映像化すると、どれくらいの時間になるのかという参考にもなりますので、ウェブトゥーン制作者の方々、ぜひ参考がてらにドラマと、ウェブトゥーン作品の両方を見てみることをオススメいたします。


ウェブトゥーンを紙に!?ウェブトゥーン・アンスクロールド立ち上げ

ネイバーのウェブ漫画アプリ「ウェブトゥーン」が、米国におけるインプリント(出版ブランド)「ウェブトゥーン・アンスクロールド」を立ち上げ、自社の人気ウェブ漫画「女神降臨」や「神之塔」「闘神伝生記」を、来年の秋に単行本として出版する。
(記事引用)

こちら、HON.jpさんでも触れられていましたが、電子コミック→書籍化というのは、日本でも以前comicoで行われ、あまりよろしくない結果に終わった事業でもあります。理由は様々ですが、その一つとして、電子媒体を紙にする際に、コマ間を配置しなおしたり、フルカラーのRGBをCMYKの着色形式にしたりと、とにかくコストがかかるのです。

欧州で日本の漫画が好まれている一つの要因として、読者が作品をモノとして所有できることなどが挙げられておりました。それを見越して、ウェブトゥーンも書籍化しようという動きなのかもしれませんが、「コストのわりに、ウェブトゥーンの良い点を全部殺してしまうだけなのでは?」と、個人的に懸念しております。


以下の韓国のニュースも参考になりますので、ご覧ください。

今年3月、韓国コンテンツ振興院が発表した「欧州コンテンツ産業動向」報告書によると、世界のデジタル漫画市場規模は毎年8%台の成長率を続けており、2022年には13億4500万ドル(約1兆6000億ウォン)まで拡大すると予想される。しかし、全体の漫画市場規模72億7400万ドル(約8兆6000億ウォン)で、デジタル漫画の割合は18.5%に過ぎず、業界では今後の市場成長に備えてウェブトゥーンの単行本出版に積極的に出るべきだという意見が出ている。
(本文引用 Google翻訳文)

今後、ウェブトゥーン書籍化の流れがどうなるのか、また、作品を所有したいという漫画ユーザーのニーズにどのように答えていくのかという点で、動向を追っていきます。


日本では「アカツキ」がヤバい。ウェブトゥーンへの意気込み。

わずか、ここ2か月くらいのニュースです。全部アカツキ!

ウェブトゥーン制作スタジオ、プロデュース、ゲームとのメディアミックスなど、着々と地盤を固めているように感じます。出資額もさることながら、ここまで多くの企業を巻き込んで、ムーブメントを国内で作っていくところが本当にすごい。

今後、国内のウェブトゥーン事業で先陣を切るのは、アカツキと言っても過言ではないのでしょうか。今後も動向がめちゃくちゃ気になります。


ウェブトゥーンと漫画は、別モノ。対立するものではない!漫画vsウェブトゥーン論争終幕

LINE Digital Frontier株式会社(LINEマンガ)の小室稔樹氏が、ウェブトゥーンに関して話している記事です。注目してほしいのは以下、

従来のページマンガとウェブトゥーンは対立するものではない

タテよみマンガが隆盛することで、伝統あるページマンガが廃れていく、ということは当然ながら全くないと考えています。音楽に似ていると思うのですが、ページマンガがクラシックだとすると、webtoonはポップスかなと。クラシック音楽は音数が多く、楽譜を見ればものすごく緻密に構成されていますが、ポップスは音数は少ないけれど人の心を捉えてやまず、どちらにも優劣はない。
(小室氏 記事内容引用)

記事内で注目いただきたいポイントは、「既存の漫画とウェブトゥーンは対立するものではない」ということ。

現在、世界的にウェブトゥーンの二強と言われているのは、NAVERとカカオですが、カカオピッコマでも以前、以下のような発言をされています。

既存の横読み漫画から(市場を)奪い取るわけではなく、むしろ日本の出版市場全体が上がることに貢献したいと思っている。変な話、個人的には私はまだ漫画ファンには紙を買ってほしいと思っている(笑)。オンラインは便利だが、私も紙の雑誌で漫画を読みたい派だ。
(カカオピッコマ金在龍社長の発言 記事引用)

ここで言われているのも、「既存の漫画とウェブトゥーンは対立するものではない」ということ。これをしっかり、世界のウェブトゥーンの二強が明示してくれたことに意味があると思っています。

今までは「漫画vsウェブトゥーン」の構図で書かれたインターネット記事がとても多かったのです。それに呼応するように、日本国内のTwitter等のSNSでも、「ウェブトゥーンは日本の漫画と比べて…」など、漫画vsウェブトゥーンの構図で語られる場面が多々ありました。

しかし、そうではないのです。ウェブトゥーン、漫画、それぞれ良いところがあって、別々のコンテンツなのです。それを世界的二強が明示してくれたことが、ニュースだなと、感じるわけです。終戦記念日と言ってもいいでしょう。


コピンはずっと前から言ってたんですけどね!!!!!!!



カカオエンターが初の公募展、物語作家を確保へ

こちらは韓国内でのNAVER、カカオの動きですが、IP(知的財産権)の獲得競争が激化していっているようです。

オンライン動画サービス(OTT)、ゲームなど企業がウェブトゥーンやウェブ小説IPベースの2次コンテンツを制作し、相次いで成功したのが刺激剤になったという分析だ。
(記事引用)

ウェブトゥーンの話でよく引き合いに出される、メディアミックス、IP。これらを総合的に考えて戦略を組める企業が、今後世界的に生き残っていくのかもしれません。


韓国の人気デジタルコミック14作品のヒーローたちが活躍する収集型RPG『SUPER STRING』リリース

皆さん、ゲームの「スマブラ」「ジャンプアルティメットスターズ」などはプレイしたことがありますか?最高に面白いですよね。他作品のキャラクターがクロスオーバーして、1つのゲームの中でたくさん出てくるというのは、革命的システムだと思うのです。

そんな感じのゲームが、ウェブトゥーンをもとに作られました。本ゲームは、上記タイトルのような格闘ゲームではありませんが、14のウェブトゥーン作品のキャラクターが出演するそうです。

本作は『アイランド』、『新暗行御史』、『復活する男』、『テロマン』、『新石器女』など、韓国発のデジタルコミック・ウェブトゥーンの制作会社“YLAB”の代表作である14作の人気ヒーローたちをひとつの世界観で再構成した収集型RPG。
3D実写モデリングで100種以上のヒーローたちが登場し、ヒーローの組み合わせとスキルを基盤にした戦略バトルが楽しめる。
(本文引用)

日本国内で知っている作品は少ないので、私的にはまだ魅力を感じませんが、各作品のファンが、その作品のキャラ目当てにゲームをインストールし、ゲームをプレイするうちに、他の作品のキャラも好きになり、そこから原作のウェブトゥーンも読むという流れになったら、とても強力なメディアミックスになると思いませんか?


-------- ニュースおわり --------

ざーっとご紹介しましたが、少しでも皆様のウェブトゥーン理解の手助けになれば幸いです。コピンでは毎週、こういった情報を発信していきますので、ぜひ、シェア、フォロー等していただけますと、助かります!

また、ニュースまとめ以外にも弊社では、ウェブトゥーンに関するnoteをいくつか書いておりますので、よろしければそちらもご覧ください。

弊社コピンでは、世界に届く日本産のウェブトゥーン制作に日々励んでおります。「我こそは、世界を轟かすウェブトゥーンメーカーになる!」という志の方がいらっしゃいましたら、ぜひ弊社にご連絡ください。

作家様、編集者様、グラフィックデザイナー様、CGアーティスト様、とにかくウェブトゥーンを描いてみたいクリエーターの方々のご連絡お待ちしております。

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