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シネ・ヌーヴォの歴史②


「シネ・ヌーヴォの誕生」


 
1997年1月15日、市川準監督をお招きし、『東京夜曲』を杮落とし作品としてシネ・ヌーヴォはスタートを切りました。一般上映は1月18日、マイケル・ホフマン監督『恋の闇 愛の光』でロードショー上映が開始されました。広く市民の皆さまによる出資で出来上がった市民映画館として、皆さまの観たい映画にこだわることが運営の柱でした。
 


《本当に観たいと思う映画を、いい環境のなかで観る……これがシネ・ヌーヴォの基本です。そして、多様な映画を上映するとともに、さまざまな情報を発信する場、人々が集う拠点としてシネ・ヌーヴォは生まれました。関西はもとより、東京・北海道・九州など全国各地の市民の出資により誕生したシネ・ヌーヴォは、観客の「観たい映画」にこだわります。(中略)映画はその誕生から百年を過ぎ、第2世紀を迎えました。文化として、アートとしての映画への関心が、かつてないほど高まっていますが、一方で海外の直営館が日本で興行を開始するなど、映画はまさに新たな時代に突入したといえます》(オープニングチラシより)
 
「シネ・ヌーヴォ」の命名は、映画誕生から百年が過ぎ、映画の新しい(ヌーヴォ)世紀を切り拓きたい、との思いから名付けました。映画の海原へ船出したシネ・ヌーヴォも、紆余曲折を経ながらもアッという間の歳月で、次々と襲ってくる試練を乗り越え、傷だらけの年月だったと思います。「観たい映画を上映したい」といえども、配給会社から上映許可が出ないと上映することはできません。そのため、ロードショーから「観たい」「上映できる」特集上映へと舵を切っていくことになりました。
 
次回シネ・ヌーヴォの歴史③は「シネ・ヌーヴォの特徴」です。


 

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