シンプソンズはコロナウイルスを予言したか

おしい賞でした。正解は「Osaka Flu(大阪インフルエンザ)」:

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第4シーズン、エピソード21「Marge in Chains(マージの逮捕)」。あと猫インフルエンザのエピソードもあるんですが、これは視聴率の落ちたマスコミが「大衆不安にさせるためにパンデミックでっちあげようぜ」というエピソードなので割愛。いろいろ考えさせられるテーマですけどね!

エピソード21「Marge in Chains(マージの逮捕)」のメインストーリーはその名の通りマージが逮捕されちゃうことなんですが、3分の1ほどがパンデミックのストーリーで今いちばんおススメのエピソードです。めちゃ勉強になるよ!ざっくりご紹介します:

テレビ通販で「ジュースミキサー」を見たホーマー、さっそく日本(大阪)製のジュースミキサーを注文します。

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完全に余談なんですが、この雑さ、最高じゃありません?初期のシンプソンズにありがちな「なんにも調べないで適当に印象で書いてみた」シリーズ。

ミキサー会社では日本人二人が体調が悪いのを自慢しています。「監督にインフルエンザだって言わないでおくれよ」「俺は骨盤がくだけているけど3週間普通に働いてるよ」「「WAHAHAHA」」というセリフがまずポイント。インフルエンザのほうがアメリカに送る箱に咳込み、そのまま封が閉じられます。

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教訓1 日本人、体調が悪い時はちゃんと仕事を休もう。

教訓2 マスクや咳エチケットは大事

6-8週間後、箱がスプリングフィールド(アメリカの架空のまち。どこにあるかは不明)に到着し、次々感染が広がっていきます。

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ホーマーはもちろん、ミキサーを買った人たちが次々に感染していきます。どうでもいいけど到着まで6-8週間でまだこの感染力ってどんだけ強いウイルスやねんって思います。一応米国CDCの公式見解では「コロナウイルスは郵便物を通じて広がることはない」としています。(ソース:https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/faq.html)

あっという間に市中にも広がり、ホットドッグ買ってたウィガム署長も犠牲に。

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銃でウイルスを撃退しようとするシーン、これまでは楽しく見てたんですが、米国では感染症の流行と同時に銃がバカ売れしてるみたいで、今となっては微妙に笑えないシーンになっちゃいましたね…。

教訓3 銃よりもマスクで感染症を予防しよう

シンプソンズ家ではマージが学校に行く子供たちへ検温をしています。今や学校や病院でも事前に検温義務付けてるところが多いので、このマージの対応はめちゃ正しいわけですよね。いいお母さんだ。

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教訓4 学校に行く前に検温

ついにクインビー市長も緊急会見を行うことに。「バハマへの旅行をキャンセルし、スプリングフィールドから一歩も動かず感染症拡大を防止したい」と宣言しますが、まあこんな感じ:

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安倍首相もコロナ禍で夏休みをとるなとか言われてますよね…。いざというとき情報収集や会見ができる状況になってればいいと個人的には思ってます。あたかも現地にいるような嘘はアウトだと思いますが。どうでもいいですが、昨年の台風で被災した際に都知事がこんな感じだったのでこれもまた微妙に笑えないシーンになりましたね…。

教訓5 公人はいつどこでも緊急会見ができるようにしておくべし

さて「お金くばりおじさん」に匹敵するお金持ちのバーンズ社長は、ウイルスが絶対に侵入できないカプセルを用意していますが、あっさりホーマーに侵入されています。

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一方で、ヒバート先生のクリニックには大勢の市民が「治療薬を出せ!」とおしかけます。だんだん香ばしくなってきたぞ…。

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再び余談ですが、ヒバート先生いつもは大きい病院に勤めてるはずなのに診療所もやってるの…?なんとヒバートメディカルクリニックの登場はこれが最初で最後です。

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ジョンズホプキンズ医大卒(シリーズ前半ではハーバードメディカルでした)のヒバート先生いわく「薬はありません、たっぷり休養を取るのが一番の治療です!薬があるとしたらすべてプラシーボですよ」と説明します。

プラシーボとは偽薬のことで、薬として効く成分は何も入っていません。通常は比較実験などに使われるものなのですが、スプリングフィールド市民の超民度は当然そんなこと理解できず、

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「プラシーボをだせ!」「この車にあるのか!?」と渋谷のハロウィンばりに車を横転させます。このシーンも(以下略)

教訓6 感染症治療の基本は休養

教訓7 専門家の話をちゃんと聞こう

一方シンプソンズ家では家族全員が寝込んでおり、マージが全員面倒を見ていますが、みんなわがままでさすがにイライラしています。お母さんって不思議と風邪とかにかからないですよね。家族への責任感なのかな。とにかくマージがかわいそう。

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教訓8 お母さんをいたわってあげよう

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疲れたまま買い物に行くと、アスピリン(鎮痛剤)がめちゃくちゃ値上がりしててさらにイライラ。足りないものをめちゃくちゃな値段して売る人たち、日本にもいましたよね。転売屋とか転売屋っていうんですけど…。

教訓9 転売屋から買わない

こうして疲れが限界に達したマージは、ついうっかり商品をレジに持っていくのを忘れてしまい…とあとはこれだけ引っ張った感染症にまっっったく関係ない話が続きます。気が付けば全員治ってるし、二度と話題にもなりません。コロナウイルスもこうなってくれるといいですよね…。


というわけで「シンプソンズはコロナウイルスを予言したか」という問いの答えは「予言はしていないけど、感染症が流行した際の人の愚かな言動はかなり正確に予言してた」という感じでよろしいでしょうか??

では次回は「FUTURAMAはコロナウイルスを予言したか」をお送りいたします!(※嘘)

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Futurama、シーズン6 エピソード24「Cold Warriors」、「ただの風邪」がなくなった世界で、過去から風邪が持ち込まれて大変なことになるエピソードがあります。これはこれでもおススメです。

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