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”気づき”のデザインから”使う”デザインへの思考をシフト

この記事は Goodpatch UI Design Advent Calendar2019 の21日目の記事です。

はじめに

はじめまして、Goodpatch のユンと申します。

今回はキャリアを中心に、私が Goodpatch にジョインしてから感じた事、そしてデザインに対する考え方の変化を皆さんにお伝えできたらなと思っています。

少し簡単な自己紹介をさせてください。韓国のソウル出身で、2007年に来日し Goodpatch にジョインしてから2年がちょっと過ぎました。韓国ではエンタメ(音楽・映画)関連グラフィックデザインを手掛けたり、広告代理店でマスメディア(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)広告を作ってました。来日してからは、アート関連施設で展示会の企画や関連デザインをしたりと印刷ベースのマーケティングや広報用のグラフィックデザインの方が経歴が長いです。しかし、自分の経験や知識をインターネットを通じて、もっと拡散できる・もっと多くの人のためのデザインができるのでは?と、突然2015年にインターネットという世界に飛び込みました。大変お世話になった前会社を2年前に卒業。2017年にGoodpatch にジョインし今はデザインパートナー事業を担当している Design Division に所属しています。

”気づき”のデザイン

私が Goodpatch に入る前、そしてデジタル業界に入る前までのデザイナーとしての経験は、どうすればターゲット(お客様)の目を止め、少しでも商品・サービスを認知させることができるのかを強く求める現場でした。テレビで流れる数多い広告の中で、街中に溢れている広告・ポスターやチラシがある中で、他の競合サービスと違う伝え方(観点)・見せ方(視点)を模索し少しでも目を止めてくれるためにはどうすれば良いのか? 何をどう伝えれば良いのか? 何が彼らに刺さる刺激になれるなのか?とアイデアとストーリーを考えることが多かったです。

※ 時代を感じられる古いデータしか残ってない広告キャンペーン切なさ… 

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 ※ 人をオブジェクトにし、サングラスを生き物とするアート作品化した キャンペーンとプロモーション展示

たくさんのマーケティングリサーチ、海外事例調査、競合分析、商品・サービスの分析、マーケットリサーチ、ターゲット分析、心理学リサーチ、人間行動学のリサーチなどの元に、ターゲットに刺さるアイデアを考え、ビジュアルライズ化していく日々が続いていて、刺激・新鮮さ・話題性など角度を変えた目線での表現が正解だと思う時期でした。

整理するデザイン

デジタル関連のデザインに関わり始めた、2015年からは今までとは完全に違うスタイルの仕事を求められました。当時お世話になっていた会社はデジタルマーケティング、その中でもオウンドメディアやメディア運用にすごいノウハウを持っていた会社で、メディアのデザインディレクションやデザインをメインに担当させていただきました。

メディアは情報の集合体です。数多くの情報をどのように整理するかで、ユーザーが継続的に滞在し、離脱するのかが決まります。

刺激は求められませんでした。新しいレイアウトで長文が読みにくくなるのは考えられません。慣れている文字サイズや文字数、たくさん勉強しないといけないことも多くありましたし、登録ユーザー数・アクティブユーザー数、滞在時間が必要で、一瞬だけ目を止るだけでは困ります。ウェブ上で長く居心地よく滞在してくれて、また訪れたいと思わせるという今までとは少し違うビジネス観点も必要になりました。
もちろんメディアはコンテンツの内容が一番大事ですが、あるコンテンツを探しやすく・読みやすくするためにデザインするだけでなく、メディアのファンが増えそうなコンテンツの内容やアイデアを提案するのも私の仕事だと考えていました。

当時、私が担当していたWeb ディレクター(PM)とクライアントに一番説得し続けていたことは情報をコンパクトにすることでした。情報が多いからこそ、ユーザーが読みたい情報に集中できる必要がありました。必要とされる情報をメインに、周りの情報は最小限に出すことでした。メディアの特徴上、広告やPR記事などマネタイズのために出来る施策はたくさんあります。その分、他の場所で広告枠を用意したり、既存のものから違う角度でアプローチして他に配置するなどを考え、主格の部分は(マイナス)にならないよう考慮し情報の配置を行いました。

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※ 一覧・検索結果画面の右カラムのコンテンツを記事詳細ページでは最小限のものだけを残したワイヤー(例)

”使う”デザインへ

前半の話が長くなっていまいましたが、Goodpatch にジョインして一番学んだことは、ユーザーの視点を意識することでした。ユーザー目線での細かい体験、その意味、ステータスの存在、そしてもっとも重要な目に見える情報とソフトウェア(システム)の関係性を理解することでした。その上で優れたビジュアルデザインをしないといけない。一連の目に見えるもの・体験できることを表現するだけでなく、その目に見えるもの・体験できることがソフトウェア(システム)とどう繋がっているのかを理解してから、ビジュアルデザインで表すことに一番苦労していました。その情報(データ)をどう使うかより、画面の情報のコンテンツや配置が変わることでユーザーの体験が変わる。それが満足度に影響する。というサイクルに気づきました。

Goodpatch では有志メンバーたちで優れた UIデザインをするためのソフトウェアデザインに関する研究をしOOUIについて社内外にナレッジを発信しているので非常に役立ちます。

ソフトウェアはオブジェクトが集まって構成されている。だからオブジェクトを正しく整理することでユーザーが扱いやすいものになるという考え方を自分に取り入れ始めて、 UI デザインでどのように情報整理するかが Application デザインにとってもっとも重要で、その整理したものをいかにユーザーにビジュアルとして可視化し伝達するべきなのかを学びました。

私はこれから、ソフトウェアの特徴を理解し、その情報をユーザーへ届けるために可視化し・伝達するのか。体験をビジュアル的な面で拡張する表現があり、実現できる為にの方法を考えていきたいと考えています。

終わりに

ビジュアル的な面での表現方法は本当に様々多く経験してきました。ビジュアルでの表現方法は手段にすぎないことも、あらためて理解することができました。当時はこの方法が一番・もしくは最善と考えていたことから仕事の内容・目的・対象により自分の思考や、やり方を柔軟に変えることがもっとも重要なのかも分かりました。

そして、今後 Goodpatch で UI デザインの領域をソフトウェアからユーザーの接する・見る・触るすべてのものと、より拡張させそのすべての体験をビジュアルデザインの力で価値を提供できるようにしていきたいです。そしてストーリーは刺激が必要なときでも使いやすい体験でも共通して必要としている部分なので、改めて極めて行きたいです。

そうすることで、「ハートを揺さぶるデザインの力で世界を前進させる。」ゴールに少しでも近づけるのではないかと試行錯誤しています。

番外編

というわけで、Goodpatch ではデザインの力を信じその力を世界に向けて証明していきたいと共感してくれている仲間を探しています。もしGoodpatchに興味がありましたら是非気軽にお会いして、話してみませんか?


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