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2024.2

2024.1

2.3

  $${X=(x_{ij})}$$を$${(n, m)}$$実行列,$${W=(w_{ij})}$$を$${(m, r)}$$実行列とし,$${Y=(y_{ij})=XW}$$とおく.また関数$${K:R^{nr}\to R^1}$$は微分可能とする.この時$${L(Y)\colon=K(y_{11},…,y_{1r},…,y_{n1},…y_{nr})}$$($${Y}$$の第$${1}$$行, 第$${2}$$行, … ,第$${n}$$行の順で$${Y}$$の各要素を$${K}$$の変数とする)とおくと次式が成り立つ.

$$
\frac{\partial L}{\partial X}= \frac{\partial L}{\partial Y}^t\!W, \\
\frac{\partial L}{\partial W}=^t\!X \frac{\partial L}{\partial Y}.
$$

 証明 $${y_{ij}=\sum_{k=1}^{m}x_{ik}w_{kj}\quad(i=1,…,n, \ j=1,…,r)}$$だから,$${\frac{\partial L}{\partial X},\ \frac{\partial L}{\partial W}}$$の各要素に合成関数の偏微分法を適用することにより

$$
\begin{array}{}
\frac{\partial L}{\partial X}&=&\left( \begin{array}{ccc}
\frac{\partial L}{\partial x_{11}} & \cdots & \frac{\partial L}{\partial x_{1m}}\\
\vdots &  & \vdots\\
\frac{\partial L}{\partial x_{n1}} & \cdots & \frac{\partial L}{\partial x_{nm}}
\end{array} \right) \\\
&=&\left( \begin{array}{ccc}
\sum_{l=1}^{r}\frac{\partial L}{\partial y_{1l}}\frac{\partial y_{1l}}{\partial x_{11}} & \cdots & \sum_{l=1}^{r}\frac{\partial L}{\partial y_{1l}}\frac{\partial y_{1l}}{\partial x_{1m}}\\
\vdots &  & \vdots\\
\sum_{l=1}^{r}\frac{\partial L}{\partial y_{nl}}\frac{\partial y_{nl}}{\partial x_{n1}} & \cdots & \sum_{l=1}^{r}\frac{\partial L}{\partial y_{nl}}\frac{\partial y_{nl}}{\partial x_{nm}}
\end{array} \right) \\
&=&\left( \begin{array}{ccc}
\sum_{l=1}^{r}\frac{\partial L}{\partial y_{1l}}w_{1l} & \cdots & \sum_{l=1}^{r}\frac{\partial L}{\partial y_{1l}}w_{ml}\\
\vdots &  & \vdots\\
\sum_{l=1}^{r}\frac{\partial L}{\partial y_{nl}}w_{1l} & \cdots & \sum_{l=1}^{r}\frac{\partial L}{\partial y_{nl}}w_{ml}
\end{array} \right) \\
&=&\left( \begin{array}{ccc}
\frac{\partial L}{\partial y_{11}} & \cdots & \frac{\partial L}{\partial y_{1r}}\\
\vdots &  & \vdots\\
\frac{\partial L}{\partial y_{n1}} & \cdots & \frac{\partial L}{\partial y_{nr}}
\end{array} \right)
\left( \begin{array}{ccc}
w_{11} & \cdots & w_{m1}\\
\vdots &  & \vdots\\
w_{1r} & \cdots & w_{mr}
\end{array} \right)\\
&=&\frac{\partial L}{\partial Y}^t\!W,
\end{array}
$$

$$
\begin{array}{}
\frac{\partial L}{\partial W}&=&\left( \begin{array}{ccc}
\frac{\partial L}{\partial w_{11}} & \cdots & \frac{\partial L}{\partial w_{1r}}\\
\vdots &  & \vdots\\
\frac{\partial L}{\partial w_{m1}} & \cdots & \frac{\partial L}{\partial w_{mr}}
\end{array} \right) \\\

&=&\left( \begin{array}{ccc}
\sum_{l=1}^{n}\frac{\partial L}{\partial y_{l1}}\frac{\partial y_{l1}}{\partial w_{11}} & \cdots & \sum_{l=1}^{n}\frac{\partial L}{\partial y_{lr}}\frac{\partial y_{lr}}{\partial w_{1r}}\\
\vdots &  & \vdots\\
\sum_{l=1}^{n}\frac{\partial L}{\partial y_{l1}}\frac{\partial y_{l1}}{\partial w_{ml}} & \cdots & \sum_{l=1}^{n}\frac{\partial L}{\partial y_{lr}}\frac{\partial y_{lr}}{\partial w_{mr}}
\end{array} \right) \\

&=&\left( \begin{array}{ccc}
\sum_{l=1}^{n}\frac{\partial L}{\partial y_{l1}}x_{l1} & \cdots & \sum_{l=1}^{n}\frac{\partial L}{\partial y_{lr}}x_{l1}\\
\vdots &  & \vdots\\
\sum_{l=1}^{n}\frac{\partial L}{\partial y_{l1}}x_{lm} & \cdots & \sum_{l=1}^{n}\frac{\partial L}{\partial y_{lr}}x_{lm}
\end{array} \right) \\

&=&\left( \begin{array}{ccc}
x_{11} & \cdots & x_{n1}\\
\vdots &  & \vdots\\
x_{1m} & \cdots & x_{nm}
\end{array} \right)
\left( \begin{array}{ccc}
\frac{\partial L}{\partial y_{11}} & \cdots & \frac{\partial L}{\partial y_{1r}}\\
\vdots &  & \vdots\\
\frac{\partial L}{\partial y_{n1}} & \cdots & \frac{\partial L}{\partial y_{nr}}
\end{array} \right)\\

&=&^t\!X\frac{\partial L}{\partial Y}.
\end{array}
$$

証明終

2.10

 先月は外気温が氷点下まで下がる日が何日かあった。しかし、氷点下になっているのはいずれの日も日の出直後の1, 2時間くらいであり、ベランダに置いたままの苗に異常は生じなかった。また、先週雪が降ったときは、外の鉢に3cmくらい雪が積もったものの、積雪から4時間後くらいに全て部屋に取り込んだため、事なきを得た。
 前から気になっていたのだが、一年の中で冷え込みが一番厳しくなるのが今頃なのは何故だろうか?単純に考えると、日照時間が一番短い12月が一番寒そうだが。太陽からのエネルギーの伝達に時間差があるのだろうか?それとも、地球における微小の気象のメカニズムによるものだろうか?この疑問は、夏の暑さについても同様である。

2.12

 去年の12月から室内に取り込んでいた植物の一部をベランダに出した.少し早いかもしれないが,今後1週間の天気予報でも暖かくなりそうなので多分大丈夫だろう.
 今週末は他にも植え替え用の土を配合したり,殺虫剤と殺菌剤を散布したりと,春の準備をした.

2.24

 今日は植物の植え替えをした.牡丹類とロフォフォラは鉢から抜き出して初めて生長が確かめられた.まだ植え替える鉢が残っているので明日も植え替えようと思う.
 いくつかの植物は春に少し先駆けて動き始めている.それに応じて,私のサボテンに対する関心も高まってきた.

2.25

 今は実生苗のデータは播種数と生存数しか記録していないが,苗の直径と高さも記録してみようかと思っている.毎月測るのは手間であるし,年に1回で十分だろう.各種の最大値・最小値・平均値を記録できれば理想だが,これも手間なのでまずは最大値だけでよかろう.もしかしたら,画像認識で苗を識別し,おおよその大きさを計測することができるかもしれない.これができれば生存数とサイズの計測は大いに捗るだろう.
 私の現在の生活は,週5日は普通に人を食い,残りの2日でサボテンをいじったり,たしなむ程度に数学をしたり,適当にYoutubeの視聴や料理,ランニング等をしている.このまま大きな病気にかからず,事故・事件にも遭わず,災害・戦争・恐慌の影響下にも置かれないと仮定すれば,この生活は持続可能性があるだろう.この生活をルート1としよう.
 ルート1は今言ったとおり恐らく持続可能性がある.また日照と温度が確保できれば生存できるサボテンにとって十分な環境である.これはサボテンが砂漠植物だからであり,従ってまたこれらが都市で生存できる所以である.これと対照的にトンボは砂漠では生きられないので,私は滅多にトンボに遇うことはできない.他方,数学は場所に依存しないが,時間に大きく依存する.よってルート1における数学は,暇つぶし程度の意味合いしか持つことができなくなる.
 週の2日の時間からさらに人食いの時間に充てるとしたならば,私はよく人を食い,集められる金の量が増えたり,人を食う場所の選択肢が広がったりするだろう.まあ,これはルート1の些細なバリエーションに過ぎない.
 あるいは今の人食いを止め,集めた金を小出しに使いながら,2, 3年人食い無しで生活することもできる.これをルート2としよう.このルートで,期限付きで得た週7日を全て数学に充てたとしたらどうなるか.私が数学でどこまで見えるか,私は数学に食われるに値するのかどうかがはっきりするであろう.うまくやれば,どこか適当な大学院に進学できるかもしれない.しかし,最後は十中八九,元の木阿弥だろう.しかも集められる金はルート1よりも数割減となり,持続可能性も低下する可能性が高い.
 ルート3として,どこか広い場所があるところに引っ越すのはどうだろう.日当たりが良く,暖かく,しかも砂漠ではない場所を探すのである.このルートは私にとって金の出所にリアリティが持てない.せいぜい,適当なパートタイムで小銭を稼いで延命した挙句,最後はルート2と同じ結果に至るだろう.
 そしてもう一つ,隠された最後のルート,大穴のルート7が存在する.宝くじで1億円以上当てるのだ.この時,私はサボテンを育てることができ,トンボに遇うことができ,数学をすることができる.”「宝くじ」は「多空くじ」に通ず”(松原望, 1991, 『統計学入門』, 99, 東京大学出版会. )というのは全くもってその通りだが,それを言ってしまっては,人生そのものが多空くじなのである.

2024.3

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