Drive Me Crazy
今回は、こちらの曲を聴いてからこのnoteを読んでほしい。
(Spotifyを使ってない方も下の再生ボタンで部分的に聴けます)
めっちゃ格好良くない?
すっごい、格好良い曲じゃない?
この格好良さがわからなかった方は、きっと再生回数が足りてないだけだと思うので、もう一度聴いてきてください。
それはそうと、私は最近この曲を鬼リピしている。
Spotifyのユーザー動向を詳しく見張っている人がもしいて、1月頭からこの曲の再生数が爆伸びしていたら、それはきっと私の仕業だというくらいに鬼リピしている。
軽くジョギングするとき、クルマを運転するときはもちろん聴いていて、今朝なんてこの曲を朝の目覚ましにして朝起きた。
優しくイントロが始まってサビでボルテージが爆上がりする曲は人間を自然に目覚めさせる、具体的には「あの鐘を鳴らすのはあなた」を目覚ましにするとスッキリ朝起きられる、なんていうツイートを見たことがあるが、アレと同じ理論でこの「Drive Me Crazy」でも朝スッキリ起きられる。
もともと、私はゲーム音楽とかユーロビートとかEDMとかが好きで、特にアーケードゲーム版「湾岸ミッドナイト」のBGMは好んで聴いていたのだけど、この「Drive Me Crazy」が特に思い入れのある曲かといえばそうではなかった(むしろ最近まで存在を忘れていた)。
※今回のnoteとは別で、そういう系の好きな曲についていつかnote書きたい
けれど、今年のお正月休みに敢行した「長距離一人旅して遠くの先輩に会いに行こう」ドライブの最中に、私はこの曲の虜になったのだった。
「長距離一人旅して先輩に会いに行こう」
思いついたのは、12/30。
私が実家に初めて帰省したはいいけど居心地が悪くてモヤっていた時だ。
先輩を気晴らしに使おうだなんて生意気な奴だなと、今客観的に考えるとそうなのだが、その時の私は「ドライブしてスカッとできる」「一緒に遊んでみたいと思っていた先輩に会える」が同時に叶えられる名案だと思って、思いついたその場で先輩にご連絡した。
同じ会社の別拠点でお仕事をしているその先輩のことを、私は以前から密かに私淑していて、仕事以外で一度お話ししてみたいと思っていたので、すぐにOKのお返事をもらえた時は本当に嬉しかった。
お仕事でも尊敬できるし、言動もビジュアルも素敵な先輩に会えると思うと緊張して、私はOKをもらった直後にその日着る服を選んだ。
気分の晴れない年始休み(通称ダイハード)を乗り越え、1/3。
いよいよ先輩に会いにいく当日を迎えた。
「ハイオク満タン、タイヤの空気圧高めにしてください」
高速を走る準備をばっちりにして、名二環から伊勢湾岸へ。
伊勢湾岸はナガシマスパーランドに行きたい人たちの車で死ぬほど混雑しており、一瞬出鼻をくじかれた気持ちになったが、晴れていて景色がよく、湾岸の工場地帯がとてもかっこよく光っていたのですぐに元気が出た。
四日市を越えたらあとはほとんど空いていて、とてもスムーズにドライブを楽しむことができた。
道中、NSXやBRZ、純正車高のS15(この車種はチンピラ風にいじられることが多いのですごく珍しい気がする)など、珍しい車種にもたくさん出会うことができた。
今年はいい一年になりそう!と思った。
鈴鹿で小休憩を取ると、私は満を持して湾岸ミッドナイトのBGMをかけた。
湾岸の曲はクルマを運転するときに本当にぴったりだ。
しばらく走って滋賀県に入った辺りで「Drive Me Crazy」が流れた。
ゆるいカーブと程よい高低差が続く高速道路と、軽快なピアノの音と、伸び伸びした女性ボーカル。
すべてが「ぴったり」だと感じた。
この曲ってこんなにいい曲だったっけ?と思った。
あまりにも気持ちよくて、一瞬で曲が終わったような感じがした。
私はこの曲の何が自分の琴線に触れたのかを深く知りたくて、もう一度この曲を再生した。
ボーカルの声?音作り?歌詞?
普段あまり丁寧に音楽を聴くわけでもないし、音楽の知識があるわけではないけど、自分なりに詳しく要素を分解しながら聴いた。
歌詞が良い……!
枚方くらいまで走ってきて、もう何回目かわからないくらいこの曲を聴き終えたときに、歌詞が何を言っているのか部分的にわかった。
おそらく、この曲は湾岸ミッドナイトのレイナがアキオに対して抱いている気持ち(あるいはZがアキオへ抱いている気持ち)を歌ったものだろう。
でも、その「ストーリーに沿った歌詞を歌っていること」以上にこの歌詞は胸を打つものがあった。
「Drive Me Crazy」というタイトルを知っている程度だったときには、どちらかといえば「Drive Me Crazy」という言葉は「私を夢中にさせてくれ」という受け身なニュアンスの言葉だと解釈していた。
実際この曲以外に「Drive Me Crazy」というタイトルの曲を検索してみると、女性から男性に向けた受け身っぽい曲が多い気がする。
でも、湾岸版「Drive Me Crazy」の主人公は受け身ではない。
I won't put on the brakes(ブレーキをかける気はない)という言葉からわかるように、自分から自分の気持ちで動いている。
明るい曲調は、主人公のある種のポジティブな覚悟を表しているようにも思える。
ただ単に「Drive Me Crazy」と言って、夢中になっている対象から供給されるときめきで生かされているのではなく、自分の意思でアクセルを踏んで「Crazy for you」状態になっているんだ…!
なんて素敵な生き方だろう、と思った。
私のこれまでの人生を振り返ると、「素敵だな」と思う対象に自分から近づこうとはしてこなかった気がする。
「素敵だな」をひとからもらってばかりで、もらえなければしゅんとする、そういう生き方だった。
これからは、今年は、ちょっと湾岸版「Drive Me Crazy」的な生き方をしてみようかな?
そんなことを思っているうちに、目的地の神戸に到着した。
先輩はその日もめちゃくちゃ素敵で、いきなり私は「受動的Crazy for you」状態になった。
合流して少し歩き、一緒にかわいいパフェを食べて、服を選んでもらって、私は死ぬのかな?と思うくらい幸せな時間を過ごした。
服を買って一段落し、私たちはお茶休憩をしにカフェに入った。
だいぶ混雑していて、二人用のテーブルにぎゅうぎゅうに座った。
飲み物を頼んで一息ついても、私は謎に舞い上がっていた。
それで、行きの道でぼんやり考えていた「湾岸版Drive Me Crazy的な生き方」を実践してみようという気になった。
「私、前から勝手に〇〇さんのこと大好きだったんですよ〜〜」
キショいオタク喋りでこんなようなことを言った。
こういうことを言い慣れていないので、直後すごく恥ずかしくなった。
でも、先輩は喜んでくれた。
そのあと、私が密かに先輩に憧れていたこと、根っこの部分は私と近いタイプなんじゃないかと感じていること、今年こそは女子力を上げたいのでぜひファッションやお化粧など勉強させていただきたいこと、など前から思っていたことを次から次に話した。
オタク特有の早口で話した。
でも、先輩は喜んでくれた。
私は、先輩に少し近づけた気持ちになった。
(一方的にこんなこと考えていたらとてもキモいので、どうか先輩も同じ気持ちであってほしい)
……
湾岸版Drive Me Crazy的な生き方、超良い!
帰り、愛車フィットの中で私は行きの道中より何倍もうきうきしていた。
大好きな友達や先輩は他にもたくさんいるけど、こんなにちゃんと大好きと伝えられたのは初めてだ。
陰の者の私にもこういうコミュニケーションができるんだと感動していた。
なにより、気持ちを伝えるのって楽しい!と思った。
推しにファンレターを送ったことはあるけど、実際に会える人にポジティブな気持ちを伝えることがこんなに楽しいなんて!と衝撃だった。
人生が楽しくなる考え方が一つ新しく身についたようで嬉しかった。
先輩に教わった選び方で、今後自分でも服を買いに行ってみよう。
もっと上手にジェルネイルができるように練習してみよう。
やりたいこともたくさんできた。
これからも、こういうポジティブな気持ちは周りの人に伝えてみよう、と思った。
…という一件がありましたので、ぜひ皆さんもこの曲聴いてください。
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