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字典やお手本を見ながら書く時に気にしていること

楷書講座を受講されている方より
「字典を見ながら書いていても、これで合っているのか分からない」とご質問をいただき、簡単に解説してみたので、こちらでもシェアしとこう〜とあれこれ書いてみました。

相変わらずの雑字で失礼しますm(_ _)m

縦にパーツが並ぶ時
横にパーツが並ぶ時



まずは中心を考えるのが大切です。
それ以外にどの線が一番長いか、短いか、線と線の長さの割合、それぞれの線が直線なのか、そりのある線なのか、などを見ます。
等間隔で並んでいる線はないか?なんてのも探します。

斜め線を書いてみてしっくりこない場合、お手本となる線を分度器で測り、実際に書いた線が同じ角度になっているか確認する場合もあります。
横画も普通に右上がりなのか、強く右上がりなのか、悩んだ時は角度を測っています。

(私の視力の問題で少し世界が歪んで見えているようで、微妙な角度が自分の認識と違う場合が多いんですよね。ここは個人的に特に意識して測っている事があります。)

お手本の字の外形は四角なのか、丸なのか、末広がりなのか、三角、逆三角なのか…どんな形になっていて書いた字が同じような形になるかも確認したい所。

ペンの光(競書)の課題を書く時もお手本はありますが、一通り字典で調べてから書いています。
お手本と字典の字と両方を見比べてから書くようにしています。
(漢字部は古典も目を通して確認しています。)



解説では分かりやすいようにあれこれ線を書き込んでいますが、字典を見た時に気をつけるポイントが分かってくると、いちいち線を記入したりしなくても分かるようになって来ます。
最初のうちは実際に書き込んだり、長さを測って比べてみたりすると文字のバランスが分かりやすいかと思います。

競書に参加されている方はお手本をコピーする時に余分にもう1枚コピーして、実際に書き込んでみるのも勉強になって良いかと思います。



正直面倒な作業です!
が。面倒な作業の積み重ねが美しい文字になるんですよ。

でもやっているうちに色々と見えてきて…この字を書いている先生はココをこうする事でこの文字のバランスを取っているのか!!!
なんて事も発見出来て楽しいですよ!←マニア向けの楽しみ方w

ちなみに…
文章を書く場合
漢字:ひらがな:カタカナ=10:8:7
キレイな字を書くポイントをググったりするとよく見かける比率。
マス目で文章を書く時も意識したいポイントのひとつですね。

※横書きはこの比率と少し変わり、ひらがなはあまり小さく書きません。わずかに漢字より小さくという感じなので、10:9:8くらいでしょうか。

画数の少ない漢字は大きく見えるので小さく書く、くにがまえの漢字(園、図、国など)は大きく見えるので小さく、ひらがな「さるとらこめ」は他のひらがなより少し小さく書いてメリハリつける…など、文章として書く場合は細かい事を言い出すとキリが無いので、この辺りは今回は省略。←そのうち書くかもしれないし、書かないかもしれない…(笑)



字典は文庫本などに比べて安くありません。
中には絶版で中古でも高額な物があったりもします。
せっかく使うなら、お値段以上に活用したいじゃないですかーーー!!←安定の貧乏性w

字典は見る度に新しい発見があります。
同じ文字でも目習い進化すると違う見え方が出来るようになります。
ぜひ字典を見ながら練習して、フル活用する事で新しい発見と出会ってみて下さい。


漢字を整えて書くために字典を上手く活用出来るヒントになれば嬉しいです。

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