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週休3日時代に突入?制度を作る前に考えるべきこと

いつも読んで頂きありがとうございます。
Amuletの迫頭です。

今回は週休3日について。

GW終盤、5月7日、朝日新聞朝刊の1面に

大企業 選べる「週休3日」
とありました。

お休みの時期に、あえて休みのネタをチョイスするあたりセンスを感じましたが、内容については、多様化の一方、広がる休日格差と書いてありました。

30年以上も昔の話、私がまだ小学生だった頃、
当時は土曜日でも学校がありましたし、私の親世代であれば、土曜は「半ドン」と呼ばれる半日休みというものが存在しました。
なので、その頃を知る世代としては3日も休みなの?!という感覚をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

多様な働き方が経済の活性化につながると政府は前向きな一方、
昨年1月時点の厚生労働省調べでは、週休3日制を導入している企業はまだまだ少なく、1000人を超えるいわゆる大企業で12.6%、30~99人の中小企業では7.4%だと報じていました。

企業の思惑として、働き方の多様性をアピールして人材を確保したいという狙いはあると思われます。
職種によって偏りはありますが、労働人口が減少する日本では人材の採用競争はより一層激化します。
その中で、採用を成功させるには働き方が大きな成功要因となることは間違いないので、この社会の波にどう乗るかが問われています。

新聞紙面では、導入企業に大企業の名前が上がっていました。
でも、企業の大多数は中小企業です。きっとこれに追随するかどうか、これからたくさんの議論が起こることでしょう。

そんな中、私が気になったことを2つ、述べたく思います。

1つ目。まずは日立さんの事例から。週休3日にするために、1日の労働時間を10時間にすることで週40時間を確保するとありました。
もしこれを実行するとしたら、非同期の仕事を当たり前にする必要があります。
今まで以上に無駄な会議や非同期コミュニケーションを進める施策や工夫などが必要になるでしょう。

とはいえ、私もサラリーマン時代に経験したこの無駄な会議。これはこれで、なくすのって簡単ではありません。

さらに、自分自身の経験で言えば、どこに勤めても一部の人に仕事が集中していた記憶があります。
そういう人たちって、ほんと尋常じゃないくらい忙しいんですよね。
そういったことが起こっている企業では週休3日なんて夢のまた夢。です。。

2つ目。仕組みや制度を作ることは、簡単なことではありません。でも、もっと大変なのが運用です。制度を作っても運用で破綻するケースをよく見ます。

今回の働き方についても、企業によって制度の中身は様々です。
週40時間の労働時間は変えずに3日の休みを確保する企業があれば、単純に給与を1日分減らす企業もあります。その代わり、
副業のハードルを下げて、補填策は各社員に任せるなど、あの手この手を使って企画を考えています。

ただ、大義名分は「多様な働き方」ですが、そう受け取られないこともあったりします。
え?これって給与調整をするために週休3日をうまく利用してるんじゃない?なんて見え方をしてしまうことだってあります。

結局これは、普段から社員とのコミュニケーションが取れているかどうか。
そして、常日頃から働く環境において、トップを含めたボードメンバーや人事が興味関心を示し、より良い改善をしようとしてくれていると、社員が信じられるかどうか。だと思っています。
それが、運用にまで影響していくものだと考えています。

多様な働き方。と一言でいっても捉え方や感じ方は人それぞれ。
導入には、世の中のトレンドも含めて敏感にキャッチしていく必要がありそうです。

どうやって他社との違いを演出し、どうやって魅力付けの要素としていくのか。今後の企業の動向を注視したく思います。

また来週お目にかかりたく思います。

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