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昆虫標本のデジタル化:NFTとしての新たな可能性

いつも読んで頂きありがとうございます
Amuletの迫頭です。

最近あんまり面白いITネタに遭遇してなかったのですが、久々にこれはいい取り組みだなというものが出てきたのでご紹介します。

Web3.0もイマイチ聞かなくなってきたなって感じしませんか?

今回はNFTの活用事例です。

取り上げるテーマは、
昆虫の標本をデジタルデータ化して、収益を生み出そうというものです。

取り組んでいるのは九州大学の学生たちで、なかなか壮大な夢を描いておられました。私もこの事例を知るまで九大が昆虫学の総本山だということは知りませんでしたが、歴史を紐解くと100年以上の昆虫研究の実績があるそうで、標本が400万点もあるとのこと。
その中でも種の基準となる貴重な「タイプ標本」も3500点以上もあり、研究者にとっては大切なものらしいのです。

問題は、標本は劣化するので、湿度や温度の管理が必要で、光熱費や人件費などコストだけでも年間1000万円ほどかかる点がネックになるとのこと。

この問題に大学院生が目をつけて、NFTとしてデジタルデータ化してお金にするという解決策を考えたというところが素晴らしいです。

そんなに上手くいくのかという懐疑的な部分があるとは思いますが、NFTじゃないにしても、劣化しないデジタルデータとしてクラウドで保管をすれば、有事の際にも消失しないというのが大きなメリットだと思います。最近は戦争、災害など何が起こるかわからない中で100年も積みあげたものが残せる点は非常に評価できます。

また僕らのようなデジタルに比較的理解のある人からお金を集めることができる点も有効だと思います。大学の研究費を直接的に援助するというような形は敷居が高すぎて手が出ませんのでw

今春から始まったこのプロジェクトは、まだ始まったばかりでその成功は未知数ですが、他の研究機関にとっても参考になる可能性を秘めています。昆虫学だけでなく、他の分野でも同様のアプローチが取られることで、学術資料の保存がさらに進むことが期待できます。

個人的には100年前の標本のオーナーになるのは、言葉にできないワクワク感があります!

最近あんまり話題に出てこなかったNFTですが、面白い取り組みだったのでテンションが上がりました。
また面白いものがあればご紹介したいと思います。

では、また来週お目にかかりたく思います。

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