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グラミー賞に寄せて

言わずもがなですが、これはあくまで私個人の一感覚の記録であり、私以外のすべての人々のご意見や感じ方を否定する意図は一切ありません。
推し方なんて人それぞれだから。
逆に言えば、これがあなたに共感していただけない可能性も大いにありますが、こんな人間もいるのだなと寛容な心で読んでいただけると幸いです。

2022年4月4日(月) 日本時間21:57

現時点で、私は彼らが今年のグラミー賞を獲ったのかどうか知らない。
式典をリアルタイムで見届けるつもりはもともと無かったが、なんとなく結果は彼らの発信から知りたかった。
だから、朝からあらゆる情報を遮断し、ニュースやSNSはもちろんLINEのトーク画面さえ不用意に開かないようにした(あそこは最上部にときどき重要なニュースが流れてくるので危険だ)結果、未だに確実な情報を入手できていない。
ただの爆イケ写真と動画のオンパレードだった彼らのインスタグラムをありがたくスクショし、式典終了後と思われる彼らの字幕の無いVLIVEを少しだけ見て、何を話しているのだろうと想いを馳せるだけの中途半端な状態だ。

私はどうも彼らの活動に賞レースが絡むのが苦手らしい。
というか、言ってしまうとそもそもあんまり興味が無い。
その理由を今日ずっと頭の片隅で考えていたのだが、いろいろと逡巡した結果、シンプルに「そういう推し方を経験したことがないから」に落ち着いた。

そう、こんな経験初めてなのだ。
今まで応援してきたアーティストは、私が好きになったころにはすでに国内で一定の安定した地位を築いていたし、そんな彼らの活動は基本的に賞レースともヒットチャートの順位ともさほど関係なかった。
そもそも音楽の賞レースなんて私はレコ大ぐらいしか知らないが、それも今では国内のアーティスト全員が目指す最高の名誉の賞というわけでもない気がするので、邦楽しか聴いてこなかった私は音楽と賞レースがあまり結びつかない。
賞レースでなくとも、たとえば武道館でライブをするという夢を持った若手バンドを追うとか、アイドルの成長をデビュー前からずっと見守るとか、そういう経験でもあれば違ったのかもしれないが、なんせそれも皆無だ。
だから「推しを勝たせたい」みたいな気持ちが、もともと私にはほとんど備わっていない。

さらに、本件はその「勝たせたい」舞台のスケールがでかすぎるのだ。
特定の邦楽アーティストを狭く深くしか聴いてこなかった私にとって「グラミー賞」というものは正直よく分からない。
歴代の受賞者はさすがの私でも知っている人々で、そりゃあグローバルなミュージックのアワードだからめちゃくちゃすごい名誉ある賞なのだろうということくらいは分かる。
だが、逆に言えばそれしか分からない。

新曲が出ればそのMVはすぐに何億回と再生され、ビルボードのヒットチャートで10週以上一位になり、国連総会で圧巻のスピーチとパフォーマンスを披露し、何かあればすぐに関連ワードがSNSのトレンドを席巻し、グラミー賞受賞アーティストとのコラボ楽曲まで出してしまう彼らは、私の目から見れば現代のグローバルミュージックシーンに莫大な影響力を及ぼす2021年を象徴するアーティストだった。
だから、何かしらのすごい賞だって獲るんじゃないの?という漠然とした期待はあるし、ノミネートされたときだってまあそらそうやろと思っていた。
しかしそれは、ただ「私の目から見」た世界に過ぎない。

私は彼らの楽曲が一位でなくなってからのビルボードチャートを見てもいなければ、実際にグローバルでリアルタイムに流行っている楽曲のことも知らないし、だいたいグラミー賞というものがどういう基準で選ばれているのかもよく分かっていない。
だからどんな結果であったとして、それに対してどうこう言うためのロジックを私は持ち合わせていないし、それゆえにやっぱり大して興味が無いというのが正直なところなのだ。

ただ厄介(と言うと語弊があるかもしれないが、あえてそう表現させてほしい)なのは、これが彼らの目指すものであるという点だ。
「推しを勝たせたい」の気持ちは私にはあまり無いけれど、これが彼らの夢なのであれば叶えてほしいとは思う。
叶えばとっても嬉しいし、叶わなければきっと悲しい。
だから、そりゃあ獲ってほしい。

でも、はっきりさせておきたいのは、別に結果がどうあれ、私の中での彼らの評価も立ち位置も何ら変わらないということだ。
賞の有無に関わらず、今日も明日も私は彼らが大好きだという事実に変わりは無い。
それは私以外の世界中のアミだって同じだろう。

だから、本件に関して、どうか彼らには彼ら自身のために喜んだり悲しんだりしてほしい。
もちろん喜びは一緒に共有するけれど、もし悲しい結果になったとしても、どうか私たちのために悲しまないでほしい。
さほど結果に興味の無い私は「おーそうなんか!すごいな!おめでとう!やっぱり大好き!」か、「おーそうなんか。おつかれさま。やっぱり大好き!」しか思わないのだから。

2022年4月5日(火) 日本時間22:48

VLIVEに字幕が付いていた。
おーそうなんか。おつかれさま。やっぱり大好き!
ラスベガスはドライブスルーで結婚できるんや……

パフォーマンス動画はもう上がっているのだろうか。楽しみだな。


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