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エッセイ:自炊をしているぞ

最近、自炊をしている。最近と言ってももう2ヶ月ぐらいやっているので、それなりに続いていると思う。始めたきっかけは自分の食生活の改善だったのだけれど、最近では料理自体の方が楽しくなってきた。

スーパーのチラシで安売りされている食材をチェックしながら、Googleでレシピを検索して、今日は何を作ろうかと考える時間が楽しい。その結果、作れる料理のバリエーションが増えていくのも良い。

そしてこれは当たり前のことなのだが、自分が自炊をすると、その結果としてちゃんとご飯ができあがっているというのが何気にすごい。勉強して知識やスキルを身につけても、それがすぐに役立つことはなかなかないが、自炊は学んだことがすぐに1食分の食事として形になる。こんな効率の良い学習は他にない気がする。物事捉えよう次第とはよく言うが、これは実際にやってみるまで気づかなかった捉え方だ。

でも一番自分にとって嬉しいのは他にある。それは料理中に無心になれること。

別に食材と会話するような、そんな料理人かぶれな洒落たことをしているわけではない。ただ食材を刻んだり煮込みをかき混ぜたりしている時に、自然と何も考えず静かで穏やかな気持ちになる。たったそれだけこと。それだけのことだけれど、暇になったらすぐスマホやゲーム機に手が伸びてしまうこんなご時世だからこそ、物理的に手を動かしながら心を落ち着ける時間はとても貴重な時間に思える。

書いていても分かったけど、自炊のおかげで想像以上に人生が豊かになっているらしい。今後もこの豊かさを大切に、謎のカレーとか謎の煮込みとか作って食べていきたい。

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