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しなくていい苦労は要らない。

現在、小売業の企業の人事で社内教育・採用を担当しています。
当社は実店舗で働く従業員が多く、店舗は年中無休、勤務もシフト制で、業種内の他企業と同様に高校生から前期高齢者まで老若男女のパート・アルバイトが従業員の大多数を占めています。
また、私自身は現在テレワーク可能な部署にいますが、社内では非対象者による「人を介した業務」が圧倒的に多い環境です。

どちらかというと、アナログ寄りの要素が多いと感じている当社において、何となくアナログで続けていたことをデジタルに置き換えることで、「誰かの見えていない苦労」がなくならないかを考えてみました。

1.バラバラだった研修参加者の「出欠」「受講履歴」を一元管理する
▶対象:研修事務局・受講者
▶理由:今まで「対面+上司押印済みの参加書類を提出して出席を確認」で実施していた研修の多くが、ここ数年でオンラインへと切り替わりました。移動時間や会場費削減などのメリットもありましたが、顔も知らない従業員が数十名も参加する研修では出欠確認だけでも一苦労です。
また、年間の受講者は数千人おり、研修によっては修了試験や事前・事後課題があります。現在各担当が業務の合間に集約しているデータが自動的に一元管理され、かつ異動・退職状況も人事データと紐づけられば、研修事務局の作業負担も軽減されて、研修にもっと集中出来るのではないかと考えました。
▶効果:①研修事務局の負担(データメンテナンス、名簿管理)が減る。
    ②人力でデータが更新されるのを待つことなく、最新データが常に把握出来る。
▶案 :OneDriveが社内で使用可能なので、そこに研修事務局が各々のデータを保管し、自動で集約されるようになると良さそう。

2.応援先決定のための集約・割り振り作業を簡素化する
▶対象:集計担当者、応援者
▶理由:繁忙期に非店舗従事者が店舗へ業務応援に行くという文化が社内にあります。「総件数:千数百件」「対象者:数百人」の内容も時間帯も要望人数も微妙に異なる要望がExcelシートで届き、それらをコピペで集約し、マッチングと再調整を行うため、期間中は月度労働時間の1/4を使用します。その間、集計を担当する私はあらゆる業務が遅延します。
▶効果:①月40時間程度の自分の業務時間の削減が出来る。
    ②関係者に再調整などの二度手間、三度手間をかけずに済む。
▶案 :現在のExcelシートのやり取りをやめ、ブラウザ上から要望入力が出来て、かつ最新のエントリー状況が応援者が見られると集計ミス・再調整の件数が減りそう。

3.月度途中で全経費の使用額が分かる・設定額を超えるとアラートが出る
▶対象:経費処理担当者、部署の経費管理者
▶理由:社内には資材や経費に関するシステムが多数あるため、月度終了後に実績が確定するまで、途中で一括で進捗管理をする手段がありません。そのため、日々ログインして各システムから実績を集約し、Excelファイルへ入力することで何となくの数値の進捗管理をしています。
その月の科目別予算もまた別のシステムに表示されるため、「今月、本当に予算内に収まるのか…!?」と冷や汗をかきながら自分の作ったデータと比較しながら進捗管理をしています。
▶効果:①各システムへのログイン・集計の手間がなくなる。
    ②予算比に応じてアラートが出れば、早期に対策が打てる。
▶案 :csvが出力出来るシステムも一部あるため、一括で集計して予算と比較出来るようになれば入力の手間は減らせそう。

4.貸出備品・消耗品の使用状況が一括で把握出来る
▶対象:自部署従業員
▶理由:研修・面接を実施するため、パソコン、カメラ、ケーブル類などを部署で複数所有しています。現在は使用が確定した段階で、使用者が事務所にある紙の管理表に「何をいつ誰が使用するか」を手書きで書いています。テレワークも増え、在社時にまとめて申請をしようとすると、ダブルブッキングとなる場合もあります。
▶効果:①使用機材のダブルブッキングが防げる。効率よく機材を使える。
    ②消耗品は発注タイミングで通知がくると欠品が減る。
▶案:各自の業務スマートフォンから入力・確認出来ると場所を選ばす申請が出来る。消耗品は発注のタイミングになるとLINEBotに通知が来る。

5.会議の時間・場所が変わった時に通知が来る
▶対象:会議出席者
▶理由:会議の場所・時間が急遽変更となる場合、現在は誰かがメールや電話で「変更になりました!」と連絡して回っており、同室に出席予定者が複数いれば、伝言ゲームのように伝えることもあります。変更内容をメモし間違ったり、メールが他のメールに埋もれていて気づかない可能性があります。
▶効果:①変更を伝えるための「誰か」の時間を奪わずに済む。
    ②見落とし・聞き間違いによる情報伝達漏れが防げる。
▶案:会議別に出席者へ一度に通知が送れる。(デスクトップ上にポップアップとかが出るとなお良し)

6.計画通りに終業・退勤するとご褒美がもらえる
▶対象:従業員全員
▶理由:当社でもノー残業デーが始まって数年経ち、実施理由・目的は分かっていても形骸化してきたような気がしてきています。毎週「今日はノー残業デー!」という掲示物を印刷して玄関に掲示しても見ない人は見ないし、興味のない人は興味がないというのが悲しいです。
働き方に対する意識改革が本来の主旨ではありますが、例えば「5回連続でノー残業デーに定時退勤したら自社製品の引換クーポンをプレゼント」など、従業員の大多数を占めるパート・アルバイトの方がゲーム感覚で取り組めるイベントがあっても良いのではないかと考えました。
▶効果:①ちょっとしたご褒美だけど、取り組みに興味を持ってもらえる。
    ②自社製品を使うことで会社のことを知って業務にも活かせる。
▶案 :勤怠データから対象者を抽出し、自社アプリのクーポン機能へ配信する。

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