綿棒を2本使いたい


やめられない贅沢


誰しもやめられない贅沢というものがあると思う。私もある。

綿棒は一度に2本とりたい。ティッシュも1度に2枚とる。トイレットペッパーもシングルでなくダブルがいい。糖質制限中もミスドのダブルチョコレートは治外法権だし、好きなビールはダブルホップIPAだ。

相方はそうでもないようだ。1本、1枚、シングルの宗派らしい。綿棒は幸いあまりバレてないが、ティッシュはその挙動をする度に両目で凝縮され非難の色を浮かべられる(そこはシングルじゃないんだね)。

その非難の目を見て見ぬふりをすれば家庭内は平和に過ぎゆくので、さして取り上げるほどのことでもない。しかし、先日友人を交えて話していた際にダブル・シングル論争になり、2対1(ダブル対シングル)となり、これはいよいよ声を上げねばと思い、筆をとることにした。

Whyを問う


まずは、きちんと自分の中でwhyを問うということから始めた。社会人も10年くらいやっていると、その辺がやっぱりしっかりしてきて偉いよね。

綿棒はあんまりバレてないのでティッシュを題材に考える。

主な用途は鼻を噛むということである。まず仮説として出てくるのは、受け止める側の視点で考えると、1枚の紙(インプット)では取りきれない量のアウトプットが生まれているということ。

この仮説の検証のために手元のティッシュを使って鼻を噛んでみたが、それほどインプットとアウトプットが均衡してないようには思えなかった。ただし、量はそれほどではないとしても、1枚だと、水分量が多いケースの場合に貫通するのでないか?という心理的な負荷が発生する。

なぜその心理的負荷が生じるかと言えば、それはつまるところ「清潔感」なのでないかと思う。思春期にはメンズノンノ、そして媒体を変えて東京カレンダー等でも「モテるには?」に対して声高に主張されるアレである。白シャツを着ることしか知らなかったあの日とは違い、ティッシュを2枚使うという新たな施策を手にした青年の成長とも捉えることができる(good)。

2つめの仮説は、2枚とるという挙動の中で体験の良さである。2枚取る際、まずは親指と人差し指を軽くスナップさせて1枚目をとり、そして間髪を入れずに人差し指と中指を入れ替えて2枚目を取り出す。その挙動が生み出すシュシュっという音色。そのリズム感がどうしてもたまらない。近所の赤ん坊も最近ティッシュから紙を取り出しまくることにハマってたから、これは人間の性(さが)なのでないかとも思う。また、1年前から習っているピアノで最近裏拍というものに苦戦しているが、その一助にもなるのでないかという希望も感じる。

相手の立場になって考える


では、逆の視点に立った際のデメリットはなんだろうか。思いつくのは経済性ならびに「なんかイヤ」という感覚である。

まず経済性について。ここに、未だ試したことのないひとは今すぐ試してみた方がよい「ライフネットスーパー」というサービスがある。そこではPBのティッシュが150組x5で税込217円で販売されている。つまり1組0.29円。2枚では0.58円。私は幸い花粉症ではないので鼻を噛む頻度は平均すれば1日おそらく5−9回ほど。平均値をとって7回とすれば、1日に4円。1ヶ月で120円。1枚との差分で言えば60円である。


私と相方はよくスタバにいくが、私はコーヒーが飲めないので大体茶を、相方はカフェラテを頼む。tallサイズの価格がそれぞれ430円、455円。差分が25円なので、3回行けば私の贅沢は許されそうである。今後も毎週1回ペースを目標に足繁く通おうと思った。

次に「なんかイヤ」問題であるが、これは人の感じ方を変えるというのは難しいので、解決は難しい。対策として考えられるのは、ちょっと背中を盾にしてなるべく見えないようにする(韓国映画で上司とソジュを飲むときの挙動)か、あとは最早1枚取っているのか?と思えるほどに早い速度でティッシュを抜き去るかだと思う。後者がいいかなと思ったけど、何度か練習してみた感じでは、むしろ3枚とっているのではという懐疑心を生むリスクを感じたので、対策を見つけた人はぜひ教えて欲しい。

おわりに


こんなこと書いてないで相方とちゃんと話すのがいいと思います

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