金髪イケメンガチムチマッチョのおばけ

おばけはいるのか?

おばけなんていないさ、おばけなんて嘘さ、寝ぼけた人が見間違えたのさ。なんて思ってる人もいるかもしれない。
でも、夜中にトイレに行くおばあちゃんちの廊下は先が見えなくて少し不気味で、宿泊学習の二段ベッドはなんだか気持ち悪くて寝られない。
そんな経験は誰にでもあると思う。
おばけはいないと思ってはいても、やっぱり、だけどちょっと怖いのだ。

そこで、だんだんと気温が上がり、心霊番組やホラー映画が似合う季節が近づいてきた今だからこそみんなに言いたい。

おばけは存在しない!!!

(バイト先の店長曰く)

大半の人が見るおばけというのは、子供や老人、女性、ペットなどでである。これらは社会的弱者だ。おばけというのは、この世に未練を残した人たちがなるものであるが、そのおばけが絵にかいたような社会的弱者しか現れないのはおかしいのではないか。

それなら金髪イケメンガチムチマッチョやガングロイケイケギャルのおばけがいてもいいではないか。
金髪イケメンガチムチマッチョだってブラック企業に勤めていてつらい毎日を過ごしていたのかもしれないし、ガングロギャルは高校時代から付き合っていた幼馴染の彼に浮気をされてひどく傷ついてしまったのかもしれない。
見た目でその人の悩みを推し量ることなんてできないのにだ。なぜそんな彼らのおばけを見る人がいないのはなぜなのか。

そのうえ、なぜ私たちは明石原人のおばけを見ないのかなぜ、フクイサウルスのおばけに襲われないのか。
ずいぶん前の話ではないかと言われるかもしれないが、もし私が縄文人だったとして濡れ衣を着せられて、集落を追い出されて村八分にされたら間違いなくそいつらの子孫を末代まで呪うし、フクイサウルス最後の一匹なら死んでも死に切れない。意地でも化けて出て、研究者に知らせて化石をもっと早く発掘させる。

それなのになぜ私たちは、子供やお年寄り、女性などテンプレートのようなおばけしか見ないのか。

それはつまり、おばけは私たちの想像の産物であるからだ。

結局のところそういうことである。だから、私たちが想像できるものしかおばけとして出てこないし、私たちが弱い、この世に未練がありそう、と独断と偏見で判断したステレオタイプのようなおばけが出てくるのである。

「おばけを見た。」という人を否定するつもりはない。しかしながら、そういう場合は、たまたま偶然が重なってそう見えたり、思い込みにより幻覚が見えたりや幻聴聞こえたりしたということである。

もし、夏の夜におばけが見えて怖くなったら、ぜひともこの話を思い出してほしい。

なんなら、金髪イケメンガチムチマッチョのおばけなら見たいまである。(本音)
万が一、金髪イケメンガチムチマッチョのおばけを見た人がいたらぜひとも教えていただきたい。

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