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接ぎ木

煙草をやめた もうずっと前
覚えたてでかっこよくて吸ってた
誰かを見て羨ましいと思うのは
退廃的で劣悪ななにか
カップ焼きそばのちゃちな味で酔いたかった
生活を送るには厄介な場所に開いた、
穴の痛みで酔いたかった
野良猫の写真を撮り、決して関わらず
今日もカロリーと糖質ばかり摂る
いい加減泣くのは飽きて
怒りも悲しみも忘れてしまった
どうでもいいロッカーの位置に
少しだけ違和感を覚える様に

煙草をやめた もうずっと前
他人のためにつくった食事は
健康的で見栄えがよくて、そんで
あんまりおいしくなかった
お母さんの味だとかいう
コンビニの惣菜がよっぽと美味しく
でも別にお母さんの味ではなかったな
ゴミを捨てることが苦手
今日が何曜日かもわからず
日が昇る少し前に布団にはいって
寝煙草にトラウマを思い出した

喫煙も飲酒もなあなあで続けて
アルコール、ニコチン、カロリー、糖質
ニアリー、いくつかの過去の抹消
覚えてられることが少なくなった
仕事に支障がでない程
分ければリサイクルできる缶もプラスチックも
全部一緒くたにして燃やせば
それが命が燃えている理由
煙があがるのを見届けて
口元のまっさらな穴から流れでる血を拭って
それが生活の全部

#詩