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ストーリーの展示 〜東京都写真美術館「あしたのひかり」展評〜

写真作品において、「写真そのもの」よりも「ストーリー性」が重視されすぎているのでは、というお話。 東京都写真美術館の「あしたのひかり」展に行きました。これは新進気鋭のアーティスト数名の作品を一気に紹介する、毎年恒例の展示です。 鈴木麻弓さんの「Restoration Will」を例に 展示会場のトリを飾った、鈴木麻弓さんの「Restoration Will」を例に考察します。鈴木さんは先の東日本大震災の際に、写真館を営んでいたお父さんを失ってしまったそうです。この作品はそ

    • 新型コロナウイルスと科学コミュニケーションの戦い

      まず、新型コロナウイルスに関する知識まとめ情報が錯そうしていますが、下の厚労省のまとめが正確かつ十分です。一般的(*1)には特に、問8, 9, 10, 13, 14などが重要です。 補足すると、 1. 予防のためのマスクは、そもそも予防効果が期待できないだけでなく、二つの理由から逆効果の可能性があります。(1) マスクの付け外しの際に鼻や口の近くに汚れた手を持っていく動作が多いと、逆に感染を助長するかもしれません。(2) マスクの買い占めによって、本当に必要な人へのマスク

      • 「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」感想

        先日「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島」というアートイベントに参加してきた。普段からよくアート系のイベントや展示には出向いているのだが、今回のは驚くほど残念な体験だった。 このイベントとは、横須賀沖の猿島という無人島に夜に行き、五感を研ぎ澄ませて自然とアート作品に向き合うというものである。Rhizomatiksの齋藤精一さんがプロデュースし、主催は横須賀都市魅力創造発進実行委員会という組織。コンセプトが面白いなと思ったし、齋藤さんなら面白くしてくれるだろ

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